広告代理店ビジネスの仕組み

   2017/09/12

広告代理店のビジネスの仕組み

■広告代理店のビジネスモデルはマージン商売です。

マージン商売とは、商品を仲介販売することで発生する仲介手数料です。広告代理店が仲介販売するのは、テレビや雑誌などの広告(枠)です。広告枠の販売には広告代理店が介在するのが広告業界の商習慣です。

 

■広告代理店が販売するものとは?

広告代理店が販売するのは広告枠という商品です。テレビの広告枠、雑誌の広告枠、ラジオの広告枠、新聞の広告枠、交通広告の広告枠、フリーペーパーなどの広告枠、インターネット上のバナー広告やテキスト広告(文章の広告)、動画広告、映画館で放映されるシネアド広告(上映の前に放映されるコマーシャル)、屋外の看板や大型ビジョンなどです。一般生活者が目にする広告枠の売買には広告代理店が介在しているのが普通です。

 

■なぜ広告の販売に広告代理店の仲介が必要なのか?

企業は商品を製造・販売しています。飲食店のようにサービスを提供している企業もあります。
企業は自社の商品やサービスを生活者に訴求訴求する為に広告メディアを必要としています。
一方でテレビ局や雑誌社は収入の多くを広告収入に依存していますので、広告を掲出する企業を探しています。
双方のニーズを正確に把握してマッチング(※)する為にはプロの幅広い知識や営業力が必要です。このノウハウを有しているのが広告代理店です。
※マッチングとは広告主がターゲットに合わせて費用対効果よく掲出すべき広告媒体とのマッチングです。
アラフォー向けの女性誌の広告枠にはアラフォー向けの商品を販売しているメーカーの広告が掲出されるのが普通です。
この双方のニーズをマッチングできるのが広告代理店です。

■広告メディア販売の進め方

広告代理店は広告主のニーズを把握して、ニーズにマッチした広告媒体を調査します。最も効果的な広告媒体はテレビ広告なのか?新聞広告なのか?インターネット広告なのか?その広告枠の空き状況はどうなっているのか?媒体社からどんな協力を得ることができるのか?様々な角度から検証して、より良い“広告物のリスト”を構築していきます。広告主のニーズを把握することは広告代理店にとって大切な第一歩です。
このように複数の媒体社の広告媒体を組み合わせて(いわゆるクロスメディア・メディアミックス)より効果的な広告展開を考えるのは広告代理店のノウハウであり重要な役割りです。

 

広告媒体のマージン発生の具体例

広告代理店にマージンが発生する具体的な流れを雑誌の広告収入に例えて説明します。
定価100万円の雑誌の広告スペースを広告主に販売したとします。雑誌の広告枠の定価100万円は広告代理店のマージン20%が予め含まれた定価設定になっています(通常は20%)雑誌社は100万円の雑誌を販売してくれたお礼として定価の20%を広告代理店に戻します。販売が締結した場合、広告代理店は広告主に100万円を請求します。雑誌社はマージンの20%を引いた80万円を広告代理店に請求します。この差額20万円が広告代理店のマージンとなります。テレビCM、ラジオCM、新聞広告、交通広告なども仕組みは同様です。

ペットのおうち

 

広告媒体の販売に比例して広告物の制作というビジネスが大きな柱として存在します。

 

■広告制作物のマージンとは?

広告を掲載する為には広告物を制作しなければなりません。広告物の制作も広告代理店の大きなビジネスモデルです。テレビコマーシャル、雑誌の広告ページ、チラシの制作、電車内ポスターの制作、インターネット広告のバナーなど広告に関する制作物は様々です。広告主は広告物の制作も広告代理店に依頼するのが普通です。

 

■広告物制作費用はいくらか?

広告物の制作料金はいくらか?という質問は非常に多くありますが、明確な定価はありません。広告物に掲載する商品の撮影は国内で実施するのか?海外で実施するのか?タレントは誰を使うのか?広告に使用するコピーを誰に依頼するのか?デザイナーは誰なのか?などで制作費用は大きく異なります。有名なタレントの出演があれば出演料だけで数千万円必要になります。
海外の撮影であれば、天候を考慮した予備日なども設定してタレントのスケジュールを多めに確保しなければなりません。

広告代理店は、タレント出演料、撮影に必要な費用(カメラマン代、撮影に必要な交通費等の諸経費)印刷費用、ディレクション費用(トータル的に進行を管理する為の人件費用)などを合計し、営業管理費等の名目で、合計の必要経費にマージンを10%~15%程度プラスして広告主に請求します。制作に必要だった費用が5000万であれば、広告代理店のマージンは500万~750万ほどになります。実際は制作費用にもそれぞれマージンが含まれていますので、5000万であれば広告代理店のマージンは1000万程度になるのが普通です。
最近では制作物に対するマージンは2%などクライアントが広告代理店のマージンを設定した上で仕事を発注するケースも増えてきています。この場合、広告代理店は発注した制作会社からの請求書を添付してクライアントへの請求書を作成します。

 

■その他のビジネスモデル

広告代理店は広告媒体や広告媒体の制作以外にも様々なビジネスに取り組んでいます。広告主の新商品発売時のイベントやサンプリング、展示なども広告代理店の仕事です。この場合も実施に必要な経費に営業管理費を乗せて請求します。
イベントやサンプリングの実施は簡単ではありません。多くのノウハウが必要です。イベント会場の確保、設営作業、司会などの選定と確保、ゲストの手配、安全管理の為の警備員の手配、雨天時の対策、イベント会場への集客手配、イベントの告知やPR活動、イベント実施後のパブリイティ活動(イベントを記事にしてもらう活動)レンタル品の手配など様々です。特に集客時の安全対策は実施する企業にとって重要であり、イベントのノウハウを有する広告代理店の存在は欠かせません。

また、別途、Webページやインターネット関連の毎月の管理費用などもありますが、広告代理店のビジネスモデルは広告媒体の売買・制作、イベント関連が中心となります。

大手の広告代理店になると、上記以外に、新商品の開発、競合他社や市場の分析、海外進出時の調査、社会貢献活動などマーケティング全般に関わるコンサルティング、不祥事のマスコミ対策なども重要なビジネスになっています。広告代理店は“何でも屋”です。広告主が困っていること、実施した方がいいと思われることなど“広告”という制約を付けずに幅広く何でも提案する貪欲さが求められます。

 

広告代理店の存在意義(役割)について考えてみました。

 

広告代理店の仕事内容についてもお読みください。

広告代理店の仕事内容

広告代理店の仕事(職種別)

 

※最新!日本の広告費2016年度を検証しました!

 

 

映像制作費用についても説明しています

映像製作って定価はあるのか?

 

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