広告代理店ビジネスの仕組み

広告代理店のビジネスの仕組み

広告代理店のビジネスモデルはどのような仕組みになっているのか。
また、その利益構造はどうなっているのか?

広告代理店の営業は、何をどのようにセールスしているのか?経験者以外では中々理解できません。

そこで、広告代理店に骨を埋める覚悟をしてから20年以上!
【広告の仕事大好き人間】の私が、広告代理店のビジネスの仕組みをできるだけ分かりやすく説明いたします。

広告代理店のビジネスモデルは【広告メディアの販売】が中心です。

広告代理店の売上の大半は、広告メディアの販売です。
広告メディアとは、テレビCM、ラジオCM、新聞広告、雑誌広告、交通広告、屋外広告、そしてインターネット広告などです。

広告代理店は、広告メディアを仕入れて、広告主に販売することで売上を上げています。

 

テレビ局や新聞社から→広告枠を仕入れ→広告主(クライアント)に販売。これが基本的な流れ!

 

広告代理店が販売する広告枠とは?

では、広告代理店が販売する広告枠とは、どんなものなのか?ご紹介いたします。

  • テレビの広告枠(コマーシャル枠、15秒または30秒が基本)
  • 雑誌の広告枠(カラー1ページ、モノクロ1ページ、見開き2ページ、表4、表2、表3など)
  • ラジオの広告枠(20秒が基本)
  • 新聞の広告枠(カラー15段、5段など、新聞は段で表現、15段で1ページ全面広告となります)
  • 交通広告の広告枠(駅構内のポスター、電車内の中刷り、ドアステッカー広告など)
  • フリーペーパーなどの広告枠
  • インターネット上のバナー広告やテキスト広告(文章の広告)、動画広告
  • 映画館で放映されるシネアド広告(上映の前に放映されるコマーシャル)
  • 屋外の看板や大型ビジョン。。。などです。

普通に生活していれば上記のいずれかのメディアに接触するのが普通です。
このような一般の生活者の方が目にする広告枠の売買には広告代理店が介在しているのが普通です。

なぜ広告の販売に広告代理店の仲介するのか?

企業は「商品」や「サービス」をユーザーに販売することで利益を得ています。
販売する為には、生活者や取引企業に対して何らかの方法で訴求しなければなりません。

その為に必要なのが、広告を掲載できるメディアです。
自社のターゲットになる生活者や企業が接すると想定される広告メディアを探して、広告を掲載します。

一方で、テレビ局や出版社は、生活者に見ていただく番組や記事を制作しなければなりません。
その為には広告収入が必要となります。

この、双方のニーズをマッチング(※)するのが広告代理店です。

 

(※)広告代理店は、

  • 広告主にとって効果的な広告媒体はテレビ広告なのか?新聞広告なのか?
  • マスメディアではなく交通広告なのか?
  • インターネット広告なのか?SNS広告なのか?
  • 広告メディアの空き状況はどうなっているのか?
  • メディアサイドからどんな協力を得ることができるのか?
  • 最新のメディアの広告枠の空気状況はどうなっているのか?
  • 最新の広告枠の情報収集など。。

様々な角度から検証して、より良い“広告メディアのリスト”を構築していきます。

このような作業には広告代理店のノウハウが必要になります。
広告代理店は広告主のニーズを正確に把握して、クロスメディア的な発想で費用対効果にすぐれたリストを構築するノウハウを持っているのです。

広告メディア販売の進め方

それでは、広告代理店の具体的な仕事の流れを雑誌広告を例にして説明してみます。

広告主が定価100万円の雑誌広告に掲載を希望したとします。
広告代理店は、出版社に対して、広告枠の空状況を確認し広告枠を申し込みます。

この時点で、広告代理店は100万円を広告主に請求することになります(売上100万円)
しかし、雑誌広告は出版社から仕入れていますので、仕入れ代金を出版社に支払わなければいけません。

100万円支払っていては広告代理店は成り立ちませんね。
そこで、出版社は、広告代理店に対して、そのお礼として手数料(マージン)を設定しています。

広告代理店のマージンは通常20%です。
この20%は雑誌広告の定価100万円に含まれています。

出版社は100万円の雑誌広告を販売してくれたお礼として定価の20%を広告代理店のマージンとして設定しているのです。

 

販売が締結した場合、

  1. 広告代理店は広告主に100万円を請求します。
  2. 出版社は広告代理店に対し、マージン20%を引いた80万円を請求します。
  3. この差額20万円が広告代理店の利益となります。

 

テレビCM、ラジオCM、新聞広告、交通広告なども仕組みは同様です。

広告代理店は、広告枠の仕入れと販売を繰り返すのです。

 

広告物の制作というビジネスも大きな柱として存在します。

広告主が広告を掲載するには広告物を制作しなければなりません。その広告物を広告主に変わって制作することも広告代理店の大きなビジネスモデルです。

テレビCMに使用するコマーシャル素材、雑誌に掲載する広告ページ、チラシの制作、電車内ポスターの制作、インターネット広告のバナーなど広告に関する制作物は様々です。
広告主は広告物の制作も広告代理店に依頼するのが普通です。

広告物制作費用はいくらか?

広告物を製作するとなると、広告物の制作料金はいくらか?という質問は非常に多くあります。しかし、広告物の制作には明確な定価はありません。

広告物の制作内容が、

  • 国内で撮影するのか?
  • 海外で撮影するのか?
  • タレントは誰を使うのか?
  • 広告に使用するコピーを誰に依頼するのか?
  • デザイナーは誰なのか?など。

広告の制作費は内容により大きく異なるのです。

一流の芸能人の出演があれば出演料だけで数千万円必要になります。複数の芸能人の出演があれば億単位の予算が必要になります。
複数の女優が出演する大手化粧品会社のCMなどは相当額の制作費用が掛かる代表的な存在です。

海外の撮影であれば、天候を考慮した予備日なども設定してタレントのスケジュールを多めに確保しなければなりません。
出演者に比例して、宿泊費・交通費なども加算されます。

広告代理店は、タレント出演料、撮影に必要な費用(カメラマン代、撮影に必要な交通費等の諸経費など)印刷費用、ディレクション費用(トータル的に進行を管理する為の人件費用)などを合計し、営業管理費等の名目で、合計の必要経費にマージンを10%~15%程度プラスして広告主に請求します。

制作に必要だった費用が5000万であれば、広告代理店の営業管理費としてのマージンは500万~750万ほどになるでしょう。
実際は制作費用にもそれぞれマージンが含まれていますので、5000万であれば広告代理店のマージンは1000万程度になるのが普通です。

最近では広告の制作物に対するマージンは2%などと広告主が広告代理店のマージンを設定するケースも増えてきています。
この場合、広告代理店は発注した制作会社からの請求書を添付してクライアントへの請求書を作成します。

大手広告会社では、キャンペーン全ての進行を受注することがあります。その場合は、広告枠の手配から広告物の制作まで全ての手配を進行します。

 

その他のビジネスモデル

広告代理店は広告媒体や広告媒体の制作以外にも様々なビジネスに取り組んでいます。

広告主の新商品発売時のイベントやサンプリング、展示なども広告代理店の仕事です。
この場合も実施に必要な経費に営業管理費を乗せて請求します。

ノウハウが必須なイベントやサンプリング

イベントを実施する為には、

  • イベント会場の確保
  • 設営作業(舞台やテント、観客用の椅子、案内看板などの設置)
  • 司会の選定と管理
  • ゲストの手配
  • 安全管理の為の警備員の手配
  • 雨天時の対策
  • イベント会場への集客手配
  • イベントの告知やPR活動
  • イベント実施後のパブリイティ活動(イベントを記事にしてもらう活動)
  • レンタル品の手配

など様々な作業が求められます。

特に集客時の安全対策は実施する企業にとって重要です。
怪我人が出てしまっては、せっかくのイベントが逆効果になってしまいます。
イベントのノウハウを有する広告代理店の存在は欠かせません。

 

イベントにおいて、安全確保は最も大事!

 

マーケティング業務も大事な仕事

大手の広告代理店になると、【新商品の開発】【競合他社や市場の分析】【海外進出時の調査】【社会貢献活動】など、広告主のマーケティング全般に関わるコンサルティングも実施します。
また、不祥事のマスコミ対策なども重要なビジネスになっています。

広告代理店は“何でも屋”です。【企業の不祥事処理】【オリンピックの招致活動】【政党のイメージアップ】などの裏では広告代理店が存在しているというのは嘘ではありません。

広告枠の販売によるマージン収入を中心にしながら、企業の課題解決まで幅広く活動しています。

 

まとめ

広告代理店の収入の大半は、広告枠の販売における広告収入です。

しかしながら、従来型の広告メディアは、近年ニーズが少なくなってきています。

広告枠の販売だけをしていては、業績が上がる可能性は低い!

 

そこで、広告代理店は、広告枠だけに限らず【広告主が困っていること】【取り組んだ方が良いと思われること】などを“コンサル会社的”な発想が求められるようになってきました。

広告代理店から、コンサルティング機能を有する広告会社への成長が、今後のビジネスモデルとして重要になっています。

広告代理店の存在意義(役割)について考えてみました。

 

広告代理店の仕事内容についてもお読みください。

広告代理店の仕事内容

広告代理店の仕事(職種別)はこちらで説明しています。

 

『テレビCM』制作の流れをアップしました!

 

 

近年急増する『セントラルメディア・バイイング』とは?

 

※最新!日本の広告費2016年度を検証しました!

 

広告業界の市場規模を検証しています

注目のネイティブアドについて!

 

映像制作費用についても説明しています

映像製作って定価はあるのか?

 

 

コメントを残す