大型(街頭)ビジョンの効果測定方法

   2017/04/23

大型ビジョンの効果測定方法について

大型ビジョンに広告を掲出して効果はあるのか?屋外広告とデジタルサイネージは広告効果の測定が非常に難しいメディア※です。
※屋外広告は街中にある為に、歩行者や通行車両から広告面が見られたのか測定が難しくなっています。また、デジタルサイネージは1社独占ではなく、複数社の素材がローテーションで放映される為に、1社が独占で使用する屋外広告よりも一段と広告効果測定が難しくなっています。

■大型ビジョンの設置数が多い渋谷のハチ公口を参考に大型ビジョンの効果を検証してみましょう。

渋谷ハチ公口の大型ビジョンの注目率は「渋谷ハチ公口の大型ビジョンの視認率は80%です」と公表されています。この見解を元に検証してみます。
広告効果を考えるのに現状あるデータを整理すると、
①大型ビジョンの放映時間は1日あたり9時~24時の15時間
②放映時間内のビジョン視認範囲の歩行者数は30万人
③大型ビジョンの注目率は約80%(今大型ビジョンを見ましたか?に対して見ましたの割合が80%)

広告効果を考える上でのデータは①~③だけになります。
このことから、大型ビジョンの注目人数は、30万人×80%=24万人というのが基本的な見解です。
見解:「CM放映すると1日あたり24万人が注目します」しかし、ここで注意すべきことは4点あります。

①大型ビジョンは看板と違いビジュアル変更が繰り返される。

大型ビジョンは複数素材を放映することで番組が構成されています。よって、24時間1社のみが掲出される看板とは全く別の媒体として考える必要があります。大型ビジョンの広告枠の基本パターンは15秒のCM枠が1時間に4回放映されます。つまり、1時間(60分間)の総枠に対して1分間枠を占有するのが基本の広告モデルです(占有率1/60)つまり、1日あたりのサーキュレーション24万人というのは媒体自体のサーキュレーションでり、一部の放映時間だけを占有する特定のCMの効果を指すものではありません。

②来街者は帰る。

街に来た人は帰ります。測定された30万人はビジョン視認範囲の人数ですので街を回遊している同じ人物を2度カウントしている可能性が非常に高くなります。単純に半数とはなりませんがダブルカウントを考えると30万人ではなく6割から7割程度の20万人程度と考えるのが自然です。

③上記の注目率80%は渋谷ハチ公口に大型ビジョンが3基設置されていた時の数値。

渋谷ハチ公口には2016年時点では大型ビジョンが5基設置されています。注目率80%は3基のみしか設置されていない時期の同時放映した場合の数値であり5基設置時の調査はありません。1基のみ放映した場合の注目率は当然下がります。
また当時はスマートフォンが無く「歩きスマホ」も無かった為、スマホの普及による注目率の減少も考慮されるべきです(特に渋谷の歩きスマホ率は高い)

④大型ビジョンの増加により、1基、2基、3基、4基、5基で放映の場合と注目率は変更になるはずです。

5基で全て違うビジュアルを放映している時の1基に対する注目率はかなり低くなりますが、当然5基の中で3基のみ放映した場合の注目率も低くなります。よって、上記の注目率80%は5基全てにおいて同時放映をした場合のみ到達出来る注目率になります。
渋谷ハチ公口を観察した個人的な感覚では、注目率は5基同時放映で60%から70%程度(スマホを見ている人を低く見積もっても40%はいます)1基では10%から20%程度でしょう。但し、シブハチヒットビジョンという大型ビジョンは例外で単体で放映しても注目率は非常に高いメディアです。

次にパーコストを計算してみましょう!

1人あたりのパーコストを計算してみます。従来の発表数値ではなく上記内容を考慮してサーキュレーションを計算すべきですが、
あくまでも個人的な見解であり正確な数値がありませんので従来の数値を使用して渋谷ハチ公口の大型ビジョンの1人あたりのパーコストを考えてみます。※通常テレビの場合のパーコストは視聴率1%に対する費用のことですが1人あたりで算出します。

大型ビジョン 渋谷4面
左から(DHCチャンネル) (Q’seye)(グリコビジョン)(109フォーラムビジョン)

算出の条件:
①大型ビジョンでの放映は同時放映を前提にする(渋谷ハチ公口の4面にて放映を前提にする)
②サーキュレーションはダブルカウントや「歩きスマホ」は無視して30万人のデータを活用
③CM放映は基本枠1時間あたり15×4回放映パターンにて算出(60分に対し1分間を専有)
④注目率は80%を適用。
この条件において15秒CMが1時間に4回放映された時のサーキュレーションをどう考えるか?が問題になります。
占有率が1/60なので、30万人×1/60=5000人と考えるのは乱暴になります(15秒毎に歩行者は全て入れ替わらない為)つまり、1日の歩行者数30万人という総合計の数値から特定のCMが放映された瞬間のサーキュレーションを算出するのは不可能です。

では、どうすればいいいのでしょうか?

それは、CMが放映される、そのタイミングに視認範囲に歩行者は何人いるか。を算出できれば正確な効果測定に近くなります。では、その瞬間に歩行者がどれだけいるか?を計算してみます。

渋谷ハチ公口のサーキュレーション数30万人の計算はハチ公口の信号待ちの人数を測定し計算しています。渋谷ハチ公口の信号のサイクルは1時間あたり26回です。信号1回あたりの人数を定期的に測定して信号の回数を掛けています。つまり信号待ちの人数×26回×15時間=30万人となっています。

ここから逆算すると信号待ちの平均人数が計算できます。その人数が滞留人数ですのでCMを放映した時のサーキュレーションと想定できます。

15秒CM放映時の視認範囲のサーキュレーション数
      ↓
上記考え方より計算してみます。
30万人÷15時間÷26回(信号サイクル)=約770人。つまり、渋谷ハチ公口には常時770人が滞留している。

※CM放映時のサーキュレーションは770人と想定します。

渋谷ハチ公口4画面放映時のパーコスト

サーキュレーションを想定しましたのでパーコストを計算してみます。放映料金の合計÷総サーキュレーション(770人×総放映回数×注目率)で計算します。

《放映料金・・・基本枠を1週間放映の場合》
・DHCチャンネル・・・・・          ¥784,000
・Q’seye・・・・・ ・・      ¥1,000,000
・グリコビジョン・・・・・・           ¥850,000
・109フォーラムビジョン・・・         ¥798,000
  合  計                         ¥3,432,000

《CM総放映回数》
15秒×4回/1時間(60回/1日)=420回/7日間

《総サーキュレーション》
770人×総放映回数420回=323.400人
想定数値が計算出来ましたので計算してみましょう。
¥3,432,000÷(総サーキュレーション323,400人×注目率80%)=13.26円。

現時点でのデータから渋谷ハチ公口で基本枠を7日間放映した場合の1人あたりのパーコストは 13.2円となります。
※同時放映に含まれないシブハチヒットビジョンによる注目率の低下、スマホによる注目率の低下、ダブルカウントによるよるサーキュレーションの低下も追加で加味すべきですが、現時点では正確な数値が不明な為除きます。13.2円という数値はテレビと比較するとかなり高価になりますが、家のテレビではなく街中の大画面で見せた。ということに価値を見出せるか?が大型ビジョンに出稿するか否か?の判断材料かもしれません。

渋谷ハチ公口大型ビジョンを費用対効果順にランキングしました。

大型(街頭)ビジョン設置の考え方も紹介しています


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