大型ビジョン設置の流れ

   2017/06/18

大型ビジョン設置の方法

大型ビジョン設置の考え方で質問が数件ありましたので、仮定の案件を想定して大型ビジョンの設置の考え方について説明します。この考え方に基づいて設置の可能性を考えていただければ問題ありません。

 

■大型ビジョン設置の考え方

大型ビジョンの設置を下記内容を条件に想定してみます。
〇設置場所:新宿地区
〇設置サイズ:50㎡(新宿アルタビジョンの半分程度)
〇LED設置費用:基本的な定価として6000万を想定(LED代、工事費用込み)
〇壁面使用料:月額100万円(年間1200万円)

※大型ビジョンのような投資が必要な媒体を設置する場合は、最初に収入を想定してから費用の検討に入ることが重要です。最初に費用を確定してから収入の想定に入ることは絶対にしてはいけません。設置時には、最初に上記のような費用感が条件として提示されますが、この費用をいかに収入に合わせて圧縮していくか?が重要です。

①ハードの購入方法を確定

最初にハード代金の6000万はリースとするか?現金購入で減価償却するのか?確定が必要です。支出金額は大きく変わりませんので設置が確定後に決定しても問題はありませんが、収支の詳細を検討する時点で必要となりますので、初期段階でイメージしておきましょう。現金購入で自社の資産にすると、減価償却など経理上の負担が増えますので、リース契約が一般的です。ただし、ハード金額は収入の見込み金額に応じて圧縮していくことが重要ですので、ハードの発注は慌ててする必要はありません。

②収支の計算

収支の計算で必要となるコストは、ハードのリース代、壁面使用料、電気代、メンテナンス代(通常2年目以降)です。オペレーション代などの運営費用は、自社で実施するのか?外注するのか?最終的な収支が判明した時点で検討すれば充分です。
上記新宿の案件を条件で大型ビジョンの広告事業を開始していいのか?を考えてみましょう。上記条件の場合、毎月必要なコストはザクッと250万円程度です。リース代と壁面使用料で約200万となります。

■広告収入を想定

最初に検討することは広告収入の想定です。ザクッと上記内容にて支出のイメージはありますが、一度支出金額は忘れて客観的に収入を想定します。支出金額を忘れないと、その金額に合わせて考えてしまうので、この段階では完全に忘れてください。
広告収入で、最優先して考えることは年間契約の安定収入となる長期契約の広告主を獲得できるか?です。

この長期間の安定収入が確定しない限り事業として開始することは非常に厳しい選択となります。安定収入の確保は最も重要な作業です。しかし、余程の好立地で無い限り大型ビジョンに簡単に年間契約が入る可能性はありません。「スタートすればいずれ何かあるだろう」という発想は厳禁です。ビル側の協力によりビジョン周辺のフレームなどを活用したネーミングライツの可能性はあるのか?など幅広く検討します。先入観で選択の幅を狭めてはいけません。人脈もフル活用するのがこの段階です。年間契約で毎月のコストをトントンまで賄えるまで検討します。

この収支の計算はすべて自社で検証してください。LEDのメーカーや運営会社に相談してはいけません。LEDメーカーや運営会社は耳障りの良い収支計画を出してきますが、全く根拠はなく信じるのは危険です。あなた自身で責任を持って確約が確認できるまで検証してください。

次に検証するのは、年間契約以外の収入としての短期間の広告収入があります。いわゆるスポット収入です。1週間程度の放映が基本となります。この短期間のスポット放映が毎月10件くらいあるだろう。と安易に考える人が多くいますが、スポット放映は一等地を除いては毎月2件程度が上限です。
新宿の場合は近隣の大型ビジョンの短期の放映料金は70万円~120万円ですので、60万円程度を放映料金と想定するのが無難です。ここから広告代理店のマージンを考慮すると収入は1件あたりネットで40万円です。毎月2件とすると毎月の収入は80万円です。年間契約がない場合、スポット収入だけだと良くても毎月170万円の赤字となり広告事業は成り立たないことになります。

もし毎月100万円の年間契約が獲得できたのであれば、この収入を上限として事業を再考します。ビルの家賃は毎月20万円。ハードのリース代は毎月30万円。など想定された収入に基づいて支出部分を確定していきます。ハードの仕様は捻出可能な金額に見合ったハードにします(※)オペレーションなどは外注すると毎月30万から50万必要になりますので、自社運営が選択肢となってきます。
どうしても自社で運営できないのであれば安価で対応可能な運営先を探します。壁面の使用料に関しても、しっかりと収入に基づいて交渉しましょう。儲かったら追加で支払う歩合制も選択肢となります。

※LEDは素子の大きさによって価格が異なります。10mm<8mm<6mmというように小さなサイズになるほど価格は高価になります。「6mmの時代ですよ」などの誘惑に負けずに広告収入に見合ったハードを選択しましょう。しかし、安価すぎる外国製のハードは故障のリスクがあり危険です。外国製の安価なハードしか購入できない場合は事業を開始するのは中止しましょう。

大型ビジョンはコストが高く、長期間の運営がが必要です。しっかりとしたビジネスパートナーを選定して、初期段階で収入を検証することが重要です。支出金額に収入金額を合わせるのではなく、収入金額に支出金額を合わせる順番で考えましょう。

収入→支出の順番で考える。

この発想で検討すれば大きな間違いの可能性は低くなります。

前編:大型ビジョン設置の考え方も参考にしてください。

 

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