広告予算の決まり方!

広告予算はどのように決定するか?

広告代理店の営業にとって、自社が担当するキャンペーンの広告予算は気になりますね。
昨年は2億円だった広告予算が、今年度は5千万円になったり、時には全て無くなることもあります。

新製品の投入年度に20億円だった広告予算が、翌年1億円になることもあります。

このように大きく変動する広告予算。
全て広告主の都合により決定しますので、広告代理店が決めることはできません。。

では、広告主はどのような過程を経て広告予算を決定しているのでしょうか?
広告予算は事業予算の一部です。事業予算が決定する過程で広告予算も確定します。

事業予算の決定過程は広告主により様々ですが、一般的な考え方として【PPM】という考え方があります。

 

PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)

PPMってご存知でしょうか?企業が事業予算を決定する場合などに活用している指標です。

全ての企業が活用している訳ではありませんが、事業予算を考える場合の比較的メジャーな考え方です。

PPMとは!

PPMとは、縦軸に『市場成長率』横軸に『マーケットシェア』を取り、自社の事業を4つのカテゴリーに分類していきます。

 

花形(star)

市場成長率、マーケットシェアともに高い事業です。
大きな売上が見込めますが、花形事業を維持する為には、設備投資・販売促進費などの経費が必要です。
その為、キャッシュの支出が重なり利益は少なめになるのが普通です。
(市場成長率が高い事業には競合他社が続々と参入してくるのが普通です)

金のなる木(Cash cow)

市場の成長率は高くはありませんが、大きなマーケットシェアを獲得している事業です。
成長率は見込めませんが、高いシェアにより安定した利益が見込める事業です。

 

問題児(Problem Child)

金のなる木の逆に位置します。
市場成長率が高い事業にも関わらず、マーケットシェアを獲得できていない状況です。
高い成長率を維持している間に、自社のシェアを高くしなければいけません。
(目指せ花形です)

『儲かりそうだな』と新規参入した場合は、問題児からスタートしているとも言えます。

 

負け犬(Dog)

市場成長率が低く、マーケットシェアも低い状況です。
撤退するか、徹底したリストラにより事業を縮小して維持するしかありません。

しかし、他社の撤退に惑わされることなく、事業を維持することで【金のなる木】になる可能性もあります
負け犬に対しての取り組みは経営者の能力を判断する良い機会です。

 

PPMの例(自動車メーカーを例に)

では、自動車メーカーを例にPPMをもう少し説明します。

  • 花形:ハイブリッドカーが成長率が高いとしましょう。その場合にトヨタ自動車の『プリウス』が大きなシェアを占めています。
    この場合、トヨタ自動車にとって、プリウスは“花形事業”です。
    しかし、市場の成長が見込める為に、日産やHONDA、そして海外の自動車メーカーも続々とハイブリッドカーを投入してきます。
    プリウスのマーケットシェアを維持する為には、継続した投資が必要になる為に、利益は少なめになるのが普通です)
  • 金のなる木:成長率は低い状況ですが、大きなシェアを占めています。
    日産の“フェアレディZ”がスポーツカーにおいて大きなシェアを占めていた場合、フェアレディZは、“金のなる木”に該当します。
    市場成長率が低い為に、花形のように他社が積極的に参入してくる可能性は引く安定した利益が見込めます。
  • 問題児:成長率は高い状況ですが、マーケットシェアを獲得できていません。
    ワンボックスカーの普及が進んでいる状況にも関わらず、エスティマの売上が低い状況であれば、トヨタ自動車にとってエスティマは問題児です。
  • 負け犬:成長率が低く、自社のマーケットシェアも低い状況です。
    環境問題が注目される中、多くの四駆はマーケットシャアが減り続けているとします。
    その時に、三菱自動車のパジェロが売れていなければ負け犬に該当します。しかし、他社が撤退する中、販売を継続していれば“金の生る木”に可能性があります。

 

PPMのまとめ

事業予算はPPMのような分析によって決定していくのが普通です。
多くの事業予算が割り当てらる事業は、広告予算も比例して増加します。

“花形事業”は、事業の柱ですので大きな広告予算が期待できます。

また、広告予算が期待できるのは、“花形事業”だけではありません。

それは“問題児”です。
市場の成長率が高い事業ですので、積極的に参入したくなるのが普通です。
プロモーションによっては、大化けする可能性がある事業です。

広告代理店にとっても、花形より、大きなやりがいがあるのが問題児です。
広告主は課題だらけですので、良い提案は聞き入れる体制が整っているはずです。

広告代理店で新規の飛び込み営業を実施する場合、“花形”だけを注目してはいけません。
“問題児”を探し出して、提案していくのも大きな戦略と言えます。