電通とNTTDOCOMOの取り組み

OOHの新会社「ライブボード」とは!

屋外広告に関して、新し取り組みを時々実施している電通ですが、2019年2月。
今度はNTTDOCOMOと新しい取り組みを開始しました。

過去の取り組みは大きく2点ありました。

  1. ヤフーと共同で人気があると思われるコンテンツを配信する取り組み
  2. 人工知能を活用した5社共同企画

2016年にヤフーと取り組みを開始して、今回はDOCOMOということで、ちょっとびっくり感はあります。

以前の取り組みに関しては予想通りリリースのみで終了の様子です。
このようなリリースは、十中八九リリースで終了というのが決まり事ですが、
今回は新会社設立ですので、「過去のリリースのみで終了パターン」とは少し本気度が違うかもしれません。

新会社「ライブボード」の取り組みとは

ドコモと電通がデジタルOOH広告の新会社「ライブボード」を設立。新会社の社長は電通あ担当となります。
大きな目標は、
【携帯電話ネットワークの運用データを活用し、日本初のインプレッションに基づくOOH広告の販売を実現】となっています。

リリースを元に内容をチェックしてみましょう!

※説明会にも参加していませんので、勝手な私見です。

 

1.新会社設立の目的

携帯電話や各種サービスのマーケティングデータを保有するドコモと、日本有数の広告の取引実績や運用実績を持つ電通が、
それぞれのノウハウとアセットを活用し、OOH視聴データの整備や広告取引の自動化等を実現することにより、
現在のOOH広告における課題を解決するとともに、スマートフォンとの連動など新たな価値を付加したDOOH事業の普及・拡大をめざします。

→OOHの課題とは、屋外は媒体社数が多く、取引が煩雑でデータの整備も進まない状況で、広告主の要求に答えられず、日本国内のOOHの成長率が
 鈍っている為に、その課題を解決したいということでしょう。
 しかしながら、何をどうしたいのか?この内容だけでは何も分かりません。
 この辺りは10年以上前から言われている課題で、屋外広告に詳しい方であれば「それで?」という内容です。
その先を知りたいんですね。

 

2.新会社による事業の特長

(1)複数のDOOH媒体を横断して複数の広告主が購入できるオンラインのプラットフォームを構築・運営し、
DOOH市場において日本初となるインプレッションに基づく広告枠の販売を行います。

→現時点の数多く運営されている媒体社の運営と、新会社の目指す運営をどのようにマッチングするのか?分かりません。
 そのシステム構築費用は誰が出すのか?も分かりません。
→インプレッションに基づく広告枠の販売ということですが、現時点でも表示回数での料金設定ですので、何が違うのか?分かりません。
 今は朝から夜まで同じフォーマットで表示されているので、インターネット広告の様にターゲットに合わせてフレキシブルに表示させる。
ということでしょうか?

 

(2)ドコモの携帯電話ネットワークの運用データを基にした人口統計「モバイル空間統計®」などのデータを活用し、
曜日や時間帯ごとに広告設置場所周辺にいた性別・年代等セグメントごとの人数を可視化することで、ターゲットに応じた最適な広告枠の販売を行います。

→そもそも、屋外広告は設置されている場所でターゲットは決まっています。
 新橋で夕方若者が急増することはありません。どこまでセグメントに意味があるか?何とも言えません。
 また、広告メディア前のターゲットの顔を識別して(性別・年齢)広告を配信する。という事ですが、街中のメディアは
 人数が多いので、数百人いる場合どうするのか?不明です。

 

(3)DOOHと通行者がお持ちのスマートフォンが連動するなど、新たな付加価値のある広告商品の開発・提供を行います。

→目標自体は珍しくありません。スマートフォンの普及と共に言われていることです。
屋外とスマートフォンの連動は数年前から様々な取り組みがあり、中々成果が出ていません。

屋外広告の広告主の情報がスマートフォンにプッシュされるということだと思いますが、ユーザーがどのように行動している時を想定しているのか?分かりません。
この部分に関しては、実現可能な具体案が無い限り評価のしようがありません。

 

(4)5G回線を活用した高画質・低遅延での広告動画伝送の実現をめざします。

→5Gに関しては、当然そのようになっていくでしょう。

 

まとめ

屋外広告とスマートフォンの連動。また、広告測定可能な広告配信・よりターゲットにマッチした広告配信は、
屋外広告のテーマとして十年以上前から言われています。

電通も積極的に取り組みをしています。
しかし、上記でも紹介したように過去は何も実績ができていません。

数多くある媒体社をまとめて、統一したメディアとして広告価値をアップさせたいということでしょうが、
大きな課題としては、それにより誰が儲かるのか?です。

電通だけが、広告主にアピールする材料を構築し儲かるだけでは当然続きません。
また、ターゲットに合わせて自動的に広告配信となると、それなりの広告主の出稿が無いと振り分けができません。
そうなると、広告単価を相当金額下げないと成り立ちません。1インプレションあたり何十円程度では屋外広告の媒体社は運営が成り立ちません。

この仕組みを導入することで、相当数の広告主が保証できる。という確約が必要でしょう。

屋外を電通が仕切りたいという野望が見え隠れしますが、果たして今の時代に全ての媒体社が電通の言いなりになるのか?
非常に微妙な感じではありますが、このような取り組みは電通以外ではできません。

しばらくは要注目という感じで注目したいと思います。