電通とNTTDOCOMOの取り組み

OOHの新会社「ライブボード」とは!

屋外広告に関して、新しい取り組みを時々実施している電通ですが、
2019年2月。今度はNTTドコモと新しい取り組みを開始しました。

最近の取り組みの代表的な例は下記2点でした。

  1. ヤフーと共同で人気があると思われるコンテンツを配信する取り組み
  2. 人工知能を活用した5社共同企画

 

2016年にヤフーと取り組みを開始して、今回はドコモということで、ちょっとびっくり感はあります。

以前の取り組みに関しては予想通りリリースのみで終了の様子です。
このようなリリースの90%は、特に何もなく終了するのが通例です。
しかし、今回は50億円という出資額の新会社設立ですので、「過去のリリースのみで終了パターン」とは少し本気度が違うかもしれません。

 

新会社「ライブボード」の取り組みとは

ドコモと電通がデジタルOOH広告の新会社「ライブボード」を設立。新会社の社長は電通が担当となります。
ドコモの出資額の方が大きくなっていますが、広告事業ですので電通出身者が社長をするのが無難でしょう。

新会社の大きな目標は【携帯電話ネットワークの運用データを活用し、日本初のインプレッションに基づくOOH広告の販売を実現】となっています。

リリースを元に内容をチェックしてみましょう!

※説明会にも参加していませんので、勝手な私見です。

 

1.新会社設立の目的

携帯電話や各種サービスのマーケティングデータを保有するドコモと、日本有数の広告の取引実績や運用実績を持つ電通が、
それぞれのノウハウとアセットを活用し、OOH視聴データの整備や広告取引の自動化等を実現することにより、
現在のOOH広告における課題を解決するとともに、スマートフォンとの連動など新たな価値を付加したDOOH事業の普及・拡大をめざします。

→OOHの課題とは、屋外は媒体社数が多く、取引が煩雑でデータの整備も進まない状況で、広告主の要求に答えられず、日本国内のOOHの成長率が
 鈍っている為に、その課題を解決したいということでしょう。
 しかしながら、何をどうしたいのか?この内容だけでは何も分かりません。
 この辺りは10年以上前から言われている課題で、屋外広告に詳しい方であれば「それで?」という内容です。多くの人はその先を知りたいんですね。

 

2.新会社による事業の特長

(1)複数のDOOH媒体を横断して複数の広告主が購入できるオンラインのプラットフォームを構築・運営し、DOOH市場において日本初となるインプレッションに基づく広告枠の販売を行います。

つまり、現状運営されているデジタル系のサイネージと自社で開発するデジタルサイネージをパッケージとして、オンラインでインプレッション数を評価基準とした広告枠の販売を開始するということです。
どれだけの数のデジタルサイネージ運営会社をパッケージに取り込めるかがポイントになってくるでしょう。

 

 

(2)ドコモの携帯電話ネットワークの運用データを基にした人口統計「モバイル空間統計®」などのデータを活用し、
曜日や時間帯ごとに広告設置場所周辺にいた性別・年代等セグメントごとの人数を可視化することで、ターゲットに応じた最適な広告枠の販売を行います。

つまり、ドコモが把握している位置情報によるサーキュレーションデータを元に、デジタルサイネージの視認範囲のサーキュレーションを算出。
結果として、CMを放映した時にデジタルサイネージの視認範囲のインプレッション数が把握できます。
1インプレッション当たりの単価を算出して、そのサーキュレーションを掛けることで広告費用を算出します。

 

 

(3)DOOHと通行者がお持ちのスマートフォンが連動するなど、新たな付加価値のある広告商品の開発・提供を行います。

この目標は10年以上前から屋外広告の大きな課題となっています。どのような取り組みを開始するのか注目したいところです。

 

(4)5G回線を活用した高画質・低遅延での広告動画伝送の実現をめざします。

これは当然の流れです。

 

まとめ

今回の取り組みの大きなポイントは、インプレッション数による屋外広告(デジタルサイネージ)の販売です。

広告枠はネット上で販売・購入が出来るようになります。

つまり、現状のインターネット広告の購入と同じ方法を屋外広告に取り入れることになります。

広告主は、広告予算を元に1インプレッション単価で広告枠を購入していくことになります。
1インプレションあたりの価格により広告枠を購入していく経験のある方には馴染みのある方法です。

既存のデジタルサイネージ運営会社は儲かるか?

では、既存のデジタルサイネージ運営会社は、参画することで儲かるでしょうか?

広告枠がどれだけ販売できるか?によりますが、サーキュレーションが多いにも関わらず広告枠の販売が上手に出来ていない運営会社が今より儲かる可能性があります。
1インプレッションあたり〇〇円と設定した金額がライブドードより振りこまれるますので、サーキュレーションが低いにも関わらず高額な広告枠の販売をしていた会社は損失が発生します。

逆に、サーキュレーションが多いにも関わらず、広告枠の人気がなく、収入が低いメディアは、正当に評価されるようになりますので、現状より広告収入が上がる可能性が高いと言えます。