ハウスエージェンシーとは

ハウスエージェンシーってどんな会社なのか?

 

『ハウスエージェンシー』は広告業界で良く聞かれる用語です。
良く理解できないという方が多いようですので整理してみましょう。

『ハウスエージェンシー』とは、親会社の子会社として広告の仕事を担当する会社の事です。

  • 媒体社(鉄道会社やマスコミ)系(親会社の広告枠を販売する会社)
  • メーカー系(親会社の宣伝部のような立場で仕事をする会社)

に大別されます。

媒体社から発生したハウスエージェンシーは、日本特有のビジネスモデルと言えます。

広告業の先進国である欧米では、媒体社が広告代理店を所有するようなビジネスモデルは存在しません。
媒体社が広告代理店を持つというのは日本ならではの商習慣と言えます。

鉄道系・新聞系・メーカー系・流通系・通信系の順番に説明しましょう。

 

①鉄道系

 

最も規模の大きいハウスエージェンシーが存在するのは【鉄道系】です。

  • 東日本旅客鉄道:ジェイアール東日本企画
  • 東海旅客鉄道:ジェイアール東海エージェンシー
  • 西日本旅客鉄道:JR西日本コミュニケーションズ
  • 東京急行電鉄:東急エージェンシー
  • 小田急電鉄:小田急エージェンシー
  • 京浜急行電鉄:京急アドエンタープライズ
  • 九州旅客鉄道:JR九州エージェンシー
  • 阪急電鉄:阪急アドエージェンシー
  • 東京メトロ:メトロ・アドエージェンシー
  • 京王電鉄:京王エージェンシー
  • 東京モノレール:モノレールエージェンシー

親会社である鉄道会社が運営する交通広告の販売と管理をメインの業務としています。
『JR東日本企画』と『東急エージェンシー』は、交通系の広告以外も扱う総合広告会社としても有名です。

 

車両と駅のメディアを中心としていますが、鉄道会社が開発する街中の広告メディアの扱いも実施しています。

②新聞系

 

鉄道系に続き有名なのは新聞系でしょう。
新聞の発行部数の減少により存在感が薄くなってきていますが、新聞以外の売上もあり、それなりに大きな売り上げ規模を持しています。

  • 読売新聞社:読売エージェンシー
  • 朝日新聞社:朝日広告社
  • 日本経済新聞社:日本経済広告社、日本経済社
  • 毎日新聞社:毎日広告社、毎日エージェンシー

 

上記で最も規模が大きいのは朝日広告社です。朝日新聞以外にもテレビ朝日や他企業の仕事も多く担当しています。

 

③メーカー系

日本ではメーカー系のハウスエージェンシーも有名です。
広告主であるメーカーの広告費の多くを担当する為、媒体社に対しても影響力を持っています。

 

  • トヨタ自動車:トヨタマーケティングジャパン、デルフィス
  • 本田技研交渉:ホンダコムテック
  • ソニー:フロンテッジ
  • 三菱電機:アイプラネット
  • サントリー:電通アドギア
  • 東京ガス:東京ガスコミュニケーションズ
  • 味の素:味の素エージェンシー

 

広告の100%全てを管理しているとは限りませんが、メーカーの広告費の多くを担当しています。

 

 

④流通系

 

あまり有名ではありませんが、流通にもハウスエージャンシーが存在します。

 

  • イオン:イオンビスティー
  • 高島屋:エー・ティ・エー
  • 三井不動産グループ:ららぽーとエージェンシー

 

⑤通信系

通信系で有名なのは、NTTアドです。
日本国内でも多くの広告予算を持つ、NTTDOCOMOやNTT東日本の広告窓口として、中心的な役割を持っている為広告業界での存在感は大きいと言えます。

  • NTT:NTTアド

 

 

ハウスエージャンシーのまとめ

 

媒体系のハウスエージェンシーは、自社メディアを積極的に販売促進する広告代理店として存在しています。
(実際は親会社のメディア以外の販売もしています)

また、ハウスエージェンシーは、親会社の天下り先としても役割があり、全てのハウスエージェンシーの社長は親会社からの天下りです。

では、メーカー系のハウスエージャンシーは何の為にあるのでしょうか?
普通のメーカーであれば、キャンペーン時に広告代理店を読んでコンペを繰り返して発注していればリスクはありませんね。
大きな理由は、広告の出稿時に発生する広告マージンの内部留保です。

 

簡単に表にしてみました。
広告代理店に通常発生する広告マージンは20%です。通常であればその20%は他社の利益で全く関係がありません。

しかし、それが子会社であれば違ってきます。
利益が連結対象の子会社で計上されますので、親会社としてはグループ内に留保されることになります。
結果として、その代理店マージンも企業全体としての利益に貢献することになります。

 

広告業界で『ハウスエージェンシー』は頻繁に登場してきますので、しっかり覚えておきましょう。

 

 

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