プログラマティックDOOHとは!

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プログラマティックDOOHとは?
インターネット広告がテレビ広告を抜いて1位となった2019年。
インターネット広告の仕組みは、屋外広告にも活用されるようになり、屋外広告にも大きな影響を与えるようになりました。
2020年から2022年度は屋外広告にとって大きな節目の年となることは間違いありません。
2020年の屋外広告の流れ
屋外広告は、看板等のアナログ屋外広告「OOH」と大型ビジョン等のデジタルサイネージ「DOOH」に分類されます。
そして、近年はLEDを中心とするサイネージ技術の進歩により、多くの「OOH」が「DOOH」へと進化を続けています。
駅の柱巻き広告や電車内サイネージなどが顕著です。
この「DOOH」が、さらに進歩したのが『プログラマティックDOOH』です。
『プログラマティックDOOH』の仕組み
『プログラマティックOOH』とは、一言で言うと「DOOH」をオンラインで接続する取り組みです。
通常の「DOOH」の運営は、異なる管理者(オーナー)により運営されています。
よって、複数のメディアで広告放映を実施する場合、各社に対し広告素材を入稿しなければいけません。
また、時間別や曜日別などのフレキシブルな放映もメディアごとに対応が異なります。
そこで、複数の「DOOH」をオンラインで接続し、インターネット広告のように、広告の取引きや配信を自動化しようとする
取り組みが『プログラマティックDOOH』です。
『プログラマティックDOOH』のメリット
『プログラマティックDOOH』の目的は大きく3点考えられます。
- 広告効果の可視化:
最も大きな目的は広告効果の可視化の可能性。
屋外広告には「広告効果が分からない」という大きな課題がありました。
この課題を解決できる可能性を秘めているのが『プログラマティッDDOOH』の仕組みです。
そして、この課題への取り組みを開始したのが【Liveboard】です。
電通とNTTDOCOMOが組むことで、「DOOH」の視認範囲のターゲットの年齢・性別・職業・趣味・居住地などを可視化。
視認範囲内の歩行者数も測定することで、より効果的な広告配信を目指しています。 - 取引の自動化:
上記の様にターゲットのデータが把握できるようになると、広告取引の自動化も可能になる可能性があります。
オンラインで取引が出来るようになりますので、枠の空き状況や入札金額などもクライアント主導で作業できるようになります。
まだ、時間が掛かりそうですが、近い将来そのような取り組みもスタートするでしょう。
(インターネット広告の運用型が可能になる可能性がある) - フレキシブルな対応:
複数のDOOHをオンラインで接続。1か所からの配信が可能になりますので、
ターゲット別、エリア別、時間別などの配信が可能になります。 - 露出機会の創出:
インターネット広告は成長に伴い、優良な露出スペースが不足してきています。
個人のブログやアプリなどB級レベルのサイトでの露出も増えてきています。
この課題を解決できる可能性を持つのが「DOOH」との連動です。
YAHOO!などの優良サイトのインターネット広告と優良な「DOOH」との連動は相性が良いと言えます。
『プログラマティックDOOH』のデメリット
『プログラマティックDOOH』にもデメリットはあります。
ベースとして、歩行者の属性を配信ターゲットとすると、自動的に具体的な掲出場所を選べない。ということになります。
ターゲットに合わせて露出場所が確定する為に、渋谷や原宿などの地域を限定しての配信ができないという可能性が出てくるのです。
結果として、郊外のビルの上部や側面など視認性が悪いスペースでの露出が考えられます。
屋外広告はイメージも重要です。
インパクトメディアという側面があります。
出来るだけインパクトのあるメディアに露出したいという心理です。
このような場合、場所とサイズが優先されますので、インプレッションなどは大きな問題では無くなります。
インプレッションを意識するあまり、見た目が悪いDOOHでの露出は避けなければいけません。
場所を優先すると従来型の方法と変わりませんので、このあたりのバランスが非常に難しいと言えます。
『プログラマティックDOOH』の今後
『プログラマティックDOOH』が認められる為には、優良な掲出スペースのネットワーク構築がポイントです。
無暗にネットワークすればいいということではありません。
ネットワーク数も重要ですが、質の充実も重要です。
スマートフォンの多くは見た目が同じですが、屋外広告は露出場所でイメージが大きく異なります。
「こんなサイネージに露出されてしまうのか?」と思われてはクライアントのリピートはありません。
『インパクト』という屋外メディアのメリットを意識することが重要です。
配信技術の向上と同時に、優良な面の開拓に成功した企業が『プログラマティックDOOH』の勝者となるでしょう。