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GRPの内容を把握しよう
GRP(Gross Rating Pointの略)とは、
テレビCMの放映を検討する際に、その投下量の算出時に利用される指標です。
GRPの数値が大きいほど、より多くのCMを視聴者に届けたことになります。
GRPは、広告業界だけでなく、異業種の方でも良く耳にするキーワードですので、しっかりと覚えておきましょう。
GRPとは!
テレビ 広告のメディア プランニング での重要なポイントは、
『どれだけ多くの人に(ターゲットに)何回メッセージを届けることができるか?』が指標となります。
この到達率を『リーチ』と表現し、その『リーチ』された到達者の接触頻度を『フリークエンシー』と表現します。
この、2つの指標を掛け合わせた数値が『 GRP( Gross Rating Point)』となるのです。
つまり、GRPとは、企業がCMを投下した視聴率の合計ということになります。
では、企業がCMを投下する時に、どのような方法でGRPを利用するのか?
参考例を紹介します。
最初にGRPの目標数値を設定
GRPはCMの投下量を表す数値です。
広告主はCMを投下する場合、放映するCMの投下量の目標を設定します。
「今回のキャンペーンでは3000GRP投下したい」という表現がよく使われます。
GRP達成の計算方法
この場合、広告主は3000GRPと設定した目標数値を達成するまでCM枠を購入していくことになります。
GRPの計算方法は非常に簡単です。
視聴率が15%の番組にCMを10回投下すると、15%×10回=150GRPとなります。
この時点でGRPは150GRP達成したということになります。
この積み重ねで3000GRPまでCM枠を購入していきます。
当然、購入する枠は自社のターゲットにマッチした時間帯や番組の周辺となります。
3000GRPから放映料金は確定できない
では、3000GRPのCMを投下した場合のCM放映料金はいくらでしょうか。
結論をいうと、3000GRPは〇〇〇万円という定価設定はありません。
CM料金は投下する番組内容や広告主の過去の実績、投下する時期等により大きく異なります。
また、テレビ局によってもCM料金は大きく異なります。
キャンペーン時に設定するGRPの目標値は、企業ごとに大きく異なるのです。
今回、例に出した3000GRPというのは、少ないボリュームではありません。
多いか?少ないか?は業種や時期により考え方が異なると思っていいでしょう。
GRPは宣伝部以外でも重要な数値
GRPという指標は広告主の宣伝部だけの指標ではありません。
広告主の営業部にとっても重要な指標となります。
- 『コンビニやスーパーなどでのより良い店頭のスペースを確保したい』
- 『他社よりも多めに仕入れをしてもらいたい』
場合などに、仕入れ先に対する営業トークとしても有効になります。
例えば、コンビニエンスストア側が仕入れを検討する場合、
2000GRPと3000GRPを投下する類似商品の仕入れであれば、
2000GRP投下しているの商品より3000GRPの商品を優遇するのが普通です。
生活者がより広告を目にしている可能性が高いからです。
そのような商品を、店舗の良い場所に並べるのは販売する側の心理としては当然です。
GRPとは、は視聴者に対する効果の大きさだけでなく、企業側の営業にとっても重要な指標となっているのです。
広告主が広告代理店に広告枠を発注する為には、「マーケティング部」「ブランド統括部」「営業部」「役員会」など多くの部署の了解を取ってから発注されます。
宣伝部が独断で発注している訳ではありません。
企業として商品を販売する為の営業戦略の一環として広告があり、GRPというのはテレビCMを実施する際の重要な指標となります。
おまけ
GRPとは、を設定する時には、同時にCMを放映する地域を選定しなければなりません。
テレビ番組は全て全国で放映している訳ではありませんので、関東、名古屋、大阪・・・というように商品を販売する地域などを踏まえて徐々に投下範囲を広げていきます。
CMを申し込むとそのまま全国に一斉に放映される訳ではありません。
地域ごとのGRPを設定していくこともよくあるパターンです。
名古屋地区だけで〇〇〇GRPを投下というような依頼も良くあったりするのです。
慣れないと解釈が難しい用語ですが、基本的な考え方は覚えておきましょう。
テレビ広告の効果測定方法はこちらでご覧ください。