押し紙問題が表面化してきました。

投稿者: | 2016年5月15日

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表面化する「押し紙(残紙)」問題!

新聞社の生命線である押し紙問題は、新聞社だけでなく広告業界にとって非常に大きな問題です。

横並び系列が多いマスコミ業界において、
新聞社のタブーとして記事として取り上げられることが非常に少ない問題ですが

朝日新聞社の記者自らの公正取引委員会への質問
議員から公正取引委員会への質問

と、少しずつですが公の場で取り上げられるようになってきました。

いずれ社会問題として取り上げられることは確実でしょう。

ここで、考えるべきは、表面化した時に広告マンとしてどう対応するか?です。
この準備は非常に重要です。

この「押し紙」問題が表面化した時、
もしくは明日、クライアントから質問された時に広告代理店の営業マンとしてどのように返答するのか?

広告で商売する者としては非常に悩ましい問題です。

「そのような問題はありません」と断言してしまのか。
「確かにあるようですが詳しくは分かりません」と、広告のプロとは思えない対応をしてしまうのか?しっかりと準備する必要があります。

公正取引委員会が注目している。ということは、公になる可能性が高くなってきた。という自覚が必要です。

もし、今の時点で、広告主の質問に対して、あなたが「押し紙」問題の存在を認めていない場合、
この問題が表面化した時に広告主からの信頼は失墜します。

騙していたのか?無知だったのか?いずれかに当てはまることになります。広告のプロとしての信頼を失うことは確実です。

新聞社の子会社の広告代理店は運命共同体ですから、会社として「認めるな!」という方針であることは聞いたことがありますので認めることはありませんが、
新聞社と資本関係のない広告代理店の人はしっかりと考える必要があります。

「押し紙」を知っておきながら、クライアントに対して発行部数以上の広告料金を請求している。
ということになると、詐欺と言われても反論できません。

私はこの問題を知ってからは、事実関係を明確に伝えています。
実売部数は公表部数とは大きく異なる可能性がある旨を最初に伝えます。

『押し紙』の可能性をしっかりと伝えて、その上でも掲出をしたいということであれば問題はないと思います。
発行部数の減少により、広告効果は減少していますが、【高齢者への訴求】や【信頼目的】などで活用する場合は新聞は有力な広告媒体であることは事実です。

あなたも新聞の広告を扱う可能性があるのであれば、
クライアントとの信頼関係を考えてしっかりと自分なりの対応を考えた方がよろしいでしょう。