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本記事は2024年時点のデータです。2025年決算を反映した最新版は
▶広告代理店ランキング2026|売上高だけでは読めない業界地図をご覧ください。
広告業界は、いま大きな転換期の真っ只中にあります。
特に2015年から2024年にかけての10年間、デジタルシフトと業界再編のスピードは、かつてないほど加速しました。
本記事では、日本の主要広告代理店の【2023〜2024年最新ランキング】を、10年前の【2015年版】と比較。
単なる数字の羅列ではなく、業界の構造変化と未来の方向性を検証します。
「どの企業が勝ち残り、どの企業が姿を変えたのか?」広告業界の“いま”と“これから”を検証していきます。
※各社の決算期や会計基準(IFRS/日本基準)が異なるため、単純比較が難しい側面がありますが、業界内での相対的なポジションを示す指標として整理しました。
1. 2024年版|広告代理店 売上高ランキング
まずは2023〜2024年時点の主要広告代理店の売上ランキングを確認しましょう。
| 順位 | 社名 | 売上高(2023〜2024年公表値) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 電通グループ | 約1兆4,107億円(収益) | IFRSベース。2021年から指標を「売上高」から「収益」へ変更 |
| 2 | 博報堂DYホールディングス | 約1兆5,797億円(売上高)/約9,469億円(収益) | 売上高と収益を併記 |
| 3 | サイバーエージェント | 約8,011億円(連結売上高) | 広告事業+メディア+ゲームを含む |
| 4 | ADKホールディングス | 非上場のため非公表 | 2018年にベインキャピタル傘下で非公開化 |
| 5 | ジェイアール東日本企画(jeki) | 約1,200億円規模 | 交通・OOHに強み |
2. タイムスリップ|2015年のランキング
では、タイムスリップして2015年のランキングを見てみましょう。10年前の広告業界はどんな顔ぶれだったのでしょうか?
| 順位 | 社名 | 2015年売上高 | 業態 |
|---|---|---|---|
| 1 | 電通 | 1兆5,351億円 | 総合広告代理店 |
| 2 | 博報堂 | 6,587億円 | 総合広告代理店 |
| 3 | アサツー・ディ・ケイ(ADK) | 3,520億円 | 総合広告代理店 |
| 4 | サイバーエージェント | 1,421億円 | インターネット系 |
| 5 | 大広 | 1,400億円 | 総合広告代理店 |
3. 10年で何が変わった?業界地図の“地殻変動”
2015年と2024年のランキングを並べて見ると、広告業界の構造が根本から変わったことが分かります。
3-1. 上位2社は不動だが、中身は別の会社になった
電通と博報堂は、依然として業界の双璧です。
しかしその中身は、もはや10年前とは別の会社と言っていいほど変わっています。
- 広告枠の販売 → 経営課題解決・DX支援へ
- クリエイティブ制作 → データ・AI・テクノロジー活用へ
- 国内中心 → グローバル展開
つまり、両社は「広告を売る会社」から「事業を共創する会社」へと進化を目指しているのです。
3-2. 業界3位の主役交代——ADKからサイバーエージェントへ
2015年に3位だったADKは、2018年にベインキャピタルにより非上場化されました。同条件での比較が難しくなり、ランキング上の存在感は大きく後退しています。
入れ替わるように、2015年に4位だったサイバーエージェントが、2022年には3位に浮上。今では業界3番手として完全に定着しました。
これは単なる順位の入れ替えではありません。「総合広告代理店の時代」から「デジタル運用力で勝負する時代」への、象徴的な交代劇です。
3-3. ハウスエージェンシーの再編・縮小
2015年には数多く存在したハウスエージェンシーですが、現在ではその一部において、統合・再編・縮小へとシフトしています。
鉄道・新聞・メーカー系代理店は、グループ内案件に依存していた構造が限界に達したためです。
一方で、「専門性×柔軟性」を磨いた企業は再成長しています。
たとえば、jekiや東急エージェンシーは交通・都市開発・OOHなど、リアル接点の価値を再定義しながら生き残りを図っています。
3-4. デジタル専業の新興勢力が台頭
2015年当時から頭角を現していたサイバーエージェントは、いまや業界第3位に浮上。
さらに、Adways、Macbee Planet、CARTA HOLDINGSなど新興勢力が台頭し、デジタル領域が明確に「業界の中心」になりました。
広告費の重心がテレビや新聞からSNS・動画・アプリへと大きく移行。これに対応できた企業だけが生き残り、成長を続けています。
4. なぜここまで変わったのか|3つの構造要因
この10年で起きた変化は、3つの構造的要因によって説明できます。
① インターネット広告費の急拡大
電通の「日本の広告費」によると、インターネット広告費は2019年にテレビ広告費を抜いて最大の媒体に。2025年には、総広告費に占める構成比は50%を超えました。
「広告費の重心」がデジタルへ完全に移ったことで、そこに対応できる企業しか生き残れない構造になったのです。
② 会計基準の変更(IFRS)
電通グループは2021年からIFRS(国際会計基準)に移行し、従来の「売上高」から「収益」を中心とした開示に変更しました。世界の広告業界(オムニコム、WPP、ピュブリシスなど)の潮流に合わせた動きです。
このため、電通の数字は2020年以前と単純比較ができなくなっており、ランキングの読み方そのものが難しくなっています。
③ 非上場化と情報の不透明化
ADKの非上場化に代表されるように、プライベートエクイティの参入で、業界の透明性が下がっている側面もあります。これは投資家・読者の双方にとって、業界の全体像をつかみにくくする要因になっています。
5. 今、広告代理店に求められている力
電通グループと博報堂DYは、依然として業界の双璧。しかしその中身は大きく変化しました。
求められる人材像も変わっています。
| 従来の広告代理店 | これからの広告代理店 |
|---|---|
| 媒体仕入れ+手数料モデル | データ+AI+運用力で価値創出 |
| 提案書とプレゼン力 | 事業課題への深い理解と解決力 |
| クリエイティブの感性 | 感性+データの両輪 |
| 国内中心 | グローバル視点 |
つまり、「広告を売る会社」から「事業を共創する会社」へ。
これがこの10年の地殻変動の本質です。
6. まとめ|10年の地殻変動と、これからの10年
2015年から2024年までの10年間で、広告業界は次の変化を経験しました。
- 電通・博報堂DYは双璧を維持しつつ、事業内容を大きく変革
- ADKが非上場化、業界3位の座をサイバーエージェントへ譲った
- デジタル専業の新興勢力(Macbee Planet、CARTA、Adwaysなど)が台頭
- ハウスエージェンシーの一部が統合・再編・縮小
- 会計基準の変更で、ランキングの読み方そのものが複雑化
そしてこの記事を書いている時点(2024年)から、さらに業界は動き続けています。
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出典・参考データ
- 各社決算短信(2023年12月期〜2024年3月期、2024年9月期)
- 電通「2023年 日本の広告費」「2024年 日本の広告費」
- 各社IR資料・有価証券報告書
本記事の内容は2024年時点の情報に基づいています。最新(2025年決算)の状況については、
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