中間管理職のコミュニケーション術とは?
広告業界の中間管理職は、非常に忙しいです。
新しいプロジェクトがあったり、日常の業務に追われる日々が当たり前です。
しかも、そのような状況の中で、人間関係にも気を配ることが求められる時代になりました。
ちょっとした発言が『パワハラ』となり、「降格」や「部署の移動」のリスクさえあります。
しかも!後輩の教育までもが仕事の範疇です。
この時点で、会社が「中間管理職にパワハラをしている状態」ではありますが、立場的になぜか文句も言えないのが中間管理職です。
本日は、部下や上司との良好な関係を築くためのコミュニケーション術を考えてみました。
できるだけ、具体例を入れて解説してみます。
100%の正解はありません。職場に合わせてアレンジしてください!
1. 部下に対する指導で気を付けるポイント
では、最初に最も悩みの多い『部下に対するコミュニケーション方法』について、考えてみましょう!
1-1. 感情を抑え、「具体的な事実」に基づいて会話・指導をします。
部下にフィードバックをする際、感情に任せた表現は避けなければいけません。
事実に基づいた指摘をすることが大切です。
以下、感情的な表現は避けつつ、部下に対する指導の方法を紹介します。
- 悪い例:「これ、ダメだな。全部レベルが足りてない」
→「ダメ」という表現は、部下の自信を恐れさせ、威圧と取られるリスクもあります。
企業によっては「レベルが足りない」などの発言も、うつ病などの発症リスクがあります。
このような具体例がない、漠然とした指導はやめた方がいいでしょう。 - 改善例1:「この企画書は良い発想があるけど、構成に少し工夫があるともっと伝わりやすくなるかも知れないね。例えば、テーマをもう少し統一したらどう?」
→改善の方向性を示し、ポジティブな言葉で支えながら良い方向を目指します。 - 改善例2:「見積もりに少し計算ミスがあったようだね。今気づいて良かったんじゃない。あとはOKだから、ここだけもう一度計算を見直してみてくれる?」
→計算ミスは大きなトラブルになりますので、怒鳴りたくなりますが、このようなことでパワハラになるのが今の時代です。他の部分を肯定しながら、改善点を指摘します。 - 改善例3:「今回の提案書、情報がやや多いかな。集めた情報は良いと思うから、もう少し要点をまとめて伝えればさらに良くなると思うよ!」
→「文句言うなら具体的にアドバイスしろよ!」みたいな部下が多い時代です。より具体的なアドバイスにより、前向きに改善作業を期待できます。
ポイント:常に「具体的な事実」を踏まえ、相手が改善策を見守るように問いかけることが大切です。
1-2. フィードバックの場所とタイミングを選びます!
部下に指摘をする際、場所やタイミングも慎重に選ぶ必要があります。
- 悪い例:他にも社員がいる前で、「○○○の企画書見たけどさ、これじゃあ、出来が悪くて出せないから、やり直してくれる?」
→他の社員の前で、聞こえるように指摘されると、自信の喪失だけでなく、パワハラになる可能性があります。場所を変えて、二人だけで話せる環境をつくるのは非常に大切です。
ただし、大袈裟に会議室を抑えるのも良くありません。ちょっとしたスペースでいいでしょう。
- 改善例1:「ちょっと気になる箇所があるけど、少しだけ修正したら良くなると思うので、時間がある一緒に見直さない?」
→さりげなく個別に指摘をします。「一緒に」と言われると、「自分の方でもう一度やってみます!」と、自主的に取り組んでくれる可能性も出てきます。 - 改善例2:「この表現、少しだけ修正すると、もっと伝わるかも。よければちょっと一緒に考えようか?」
→具体的な指摘で協力的な姿勢を示すことで、やりがいを感じてもらえる可能性が高くなります。 - 改善例3:「ちょっとだけ手を加えたらもっと良くなりそうだから、今日の会議後に少しだけ時間ある?」
→具体的な場所と時間を提案し、プライベートな空間での会話を心がけます。
ポイント:フィードバックは、部下のプライバシーを確保し、指摘を建設的に受け入れられるようにしましょう。
2. 上司へのコミュニケーション術!
上記のように、部下に気を配ることが非常に大切ですが、中間管理職は、上司とのコミュニケーションも求められます。
「部下に気を使って、上司にも気を使うのかよ!」と思われるかもしれませんが、自分の成長につながり、自分が上司になった時に役に立ちますので、勉強を思うくらいの気持ちが大切です。
では、次に、上司の意見に対する伝え方について考えてみましょう!
2-1. 上司への意見は建設的に、慎重な表現を心がけます!
上司からの指示や指摘に疑問を感じたり、提案したい時は、以下のような表現を意識すると良いでしょう。
- 悪い例:「それは古い考え方だと思います」
→このようなストレートな否定は避けなければいけません。上司の自尊心を気付ける可能性があり、まったく具体的な反論になっていません。評価が下がるだけです。 - 改善例1:「さっき、自分も知ったんですけど、最近こんな流行があるみたいです。それを取り入れて、こういう切り口も加えてみると、より新しい感覚でアプローチできると思いますが、いかがですか?」
→同じ立場であることを強調しながら、別の視点を提案することで、柔らかく提案ができます。 - 改善例2:「こちらのデザインに少しトレンド要素を加えてみても面白いと思ったのですが、試してみる価値があると思いますか?どう思いますか?」
→具体的な価値を示しながら、上司の主導権も維持していますので提案が通りやすくなります。 - 改善例3:「この案も良いと思いますが、○○○の視点を追加しても、若年層にもアピールできるかもしれません。どう思いますか?」
→前向きな意見として提案することで、上司も提案を受け入れられやすくなります。
ポイント:意見を伝える際は、相手の考えや立場を尊重しつつ、建設的な表現を使いましょう。
2-2. 上司からの冗談を受けて流すスキル!
では、次に上司からの「つまらない冗談やダジャレ」に困る場面を想定し、対策を考えてみましょう。まだまだ、このような悩みは無くなりません。
- 悪い例:「それ、全然面白くないですよ」
→冗談を完全否定するのは、雰囲気を悪くするだけでなく、出世に影響が出る可能性があります。上司の方が立場は上ということを忘れてはいけません。 - 改善例1:「なるほど、意外な視点ですね(笑)」とさりげなく受け流す。
→発言を完全否定せず、軽く返すことは重要です。何パターンか準備しておくといいでしょう。
深く考えないでOKです。こんな感じでいいでしょう!
「あはは、確かにそんな感じですね!」
「面白いですね、うまいこと言いますね!」
「おっしゃる通り、まさにその通りですね!」
「それ、いいですね!ちょっと笑っちゃいました。」
「なるほど、さすがですね!その視点、素晴らしいです。」
- 改善例2:「そうですね。発想がユニークでいいです!」とやんわり受け入れる。
→軽い賛成で、場の空気を和ませます。そしてタイミングを見て無視すればOKです。 - 改善例3:「新しい発想ですね!見習いたいです(笑)」とポジティブに返す。
→女子の意図を否定せず、敬意を表すことで場の雰囲気を壊さないようにします。
上司も機嫌がよくなり、味方になってくれるようになります。
ポイント:企業において、上司を味方に付けるのは大切なコミュニケーション術です。見方に付けておきたい部下と思われるような関係構築を心掛けましょう!
3. 後輩と関係を深めるためのフォローアップ術!
毎日の小さなコミュニケーションが、信頼関係を築く鍵となるはずです。
特に指導後のフォローは大切です。『後輩の成長を考えている』いう姿勢をアピールしましょう!
- 例1:「先日の企画書、改善してくれてありがとう!クライアントの反応もすごく良かったよ」→フィードバックの結果を報告することで、部下のモチベーションが高まります。また「上司から報告をしてくれた!」を信頼関係も深まります。
- 例2:「あのプロジェクト、君が積極的に向き合ってくれて本当に助かってるよ。成功したら美味しいランチでも食べようか!」
→具体的なプロジェクトへの評価を伝え、部下のやる気を引き出します。「一杯行こうか!」などは逆効果になる可能性がありますので、ランチ程度にするなどの小さな気配りをしましょう。 - 例3:「今回の提案もすごく良かったね。次回は一緒にもっと挑戦的なアイデアを出してみよう!」
→未来の期待を示すことで、後輩のさらなるやる気を引き出します。
ポイント:フィードバックは重要です。必ず実施をするようにしましょう。部下からの報告を求めるだけではコミュニケーションは成り立ちません。最初に後輩の成果を認め、次のステップへの期待を込めた言葉をかけましょう。
コミュニケーション術のまとめ
広告業界で活躍する中間管理職にとって、後輩や上司との関係をスムーズにしながら、信頼を築くのは大変です。
適切な指導とフォロー、そして上司との良好なコミュニケーションを意識することで、ハラスメントリスクを避けつつ、より良い職場環境を築くことができるはずです。
ポイント:中間管理職は我慢を強いられる立場です。しかし、あなたが病気になっては意味がありません。体調が悪くなったら、無理をせず病院に行くなり上司や人事に相談を持ち掛けることは重要です。「うつ病は恥ずかしくありません」決して無理をしない。ことは忘れないようにしましょう!
人生の多くは仕事です。体調を崩さず、良い環境作りの構築を頑張りましょう!
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