アウトオブホームメディアとは?

OOH・屋外広告

「アウトオブホームメディア(Out Of Home Media/OOH)」とは、その名の通り「家庭の外で接触する広告メディア」の総称です。

街なかのビルボードや電車・バス内の広告、商業施設内のサイネージなど、人々が外出先で目にする広告全般を指します。

OOHメディアとは?その代表例

  • 屋外ビジョン(大型LEDなど)

  • 看板(壁面、街頭ポール等)

  • 交通広告(電車・バス・駅構内)

  • 商業施設内のサイネージ

  • 映画館で上映時に放映されるCM
  • 空港・観光地・イベント会場の広告など

 

2025年、OOHメディアは新たなフェーズへ

外出の回復とインバウンド需要の急増

2020~2022年のコロナ禍で一時的に停滞したOOHメディアですが、2025年現在、外出機会の回復とインバウンド(訪日外国人)の急増により、ふたたび人気を回復しています。

  • 観光地の賑わいが復活し、東京・大阪・福岡などでは外国人観光客の視線を意識した広告が増加。

  • 地元住民と旅行者が交差する交通ハブ(駅・空港・繁華街)での高視認OOHが、再び重要なタッチポイントとなっています。

デジタル化の進展とプログラマティックOOH

近年、OOHの世界でもデジタル化が加速。紙媒体からLEDサイネージへの移行が進み、以下のような変化が起きています。

  • 放映素材をリアルタイムに変更可能

  • 複数広告主による“スロット販売”が主流化

  • 動画素材・音声付き素材も使用可能

加えて、インターネット広告のように運用型で出稿できる「プログラマティックDOOH」の動きも本格化。一部のメディアでは時間帯・場所・人流に応じて配信設定できるようになっています。

位置情報データとOOHの連動が広告効果を可視化

OOHの弱点とされてきたのが「効果測定の困難さ」ですが、スマートフォンの位置情報データを活用することで状況が一変しています。

具体的な活用例

  • ビジョン前の滞在時間や通行量の分析

  • 広告接触者の来店計測(オフラインコンバージョン)

  • 配信エリアの来訪者属性(国籍・年齢層など)分析

これにより、従来の「出せば終わり」型OOHから、「投資対効果を可視化できるOOH」への転換が進んでいます。

SNS拡散を狙った「体験型OOH」も台頭

Z世代・ミレニアル世代をターゲットに、SNS映えするOOHが注目されています。

  • 3D広告やAR広告:写真や動画がSNSで拡散されやすい

  • 壁面アートや参加型展示:撮影目的で訪れる層を創出

  • インフルエンサーとの連携:実際に現場で撮影→投稿を促進

OOHは“見る広告”から“撮る広告”へと進化し、ブランド体験の場としても活用されています。

OOHのこれから:クロスメディア戦略の要に

2025年のOOHは、単独メディアではなくオンライン施策との連携を前提に設計されるケースが増えています。

クロスメディアでの活用例

  • OOHで接触 → スマホ検索で商品ページへ誘導

  • 屋外広告とSNSキャンペーンを連動

  • 来訪者の行動データを活かした再ターゲティング広告

OOHは、ブランド認知の入口でありながら、デジタル広告との連携で購買までを促す「導線メディア」になりつつあります。

まとめ:OOHは“デジタルとリアルをつなぐ最前線”

アウトオブホームメディアは進化を遂げている最中です。
位置情報データ、SNS連携、プログラマティック配信といった新技術により、OOHは「古い広告」ではなく「最先端のタッチポイント」へと生まれ変わりつつあります。

街ゆく人の“今この瞬間の感情”にリーチできるOOH。
デジタルで飽和した広告世界において、逆に“リアルの価値”が注目をされるようになってきました。今後、その重要性はさらに高まっていくでしょう!