テレビCMはいくらかかる?費用相場・仕組み・出稿戦略まで完全ガイド!

マスメディア研究・分析

「テレビCMに興味はあるけれど、いくらかかるのか想像もつかない」 「宣伝部に配属されたばかりで、専門用語がさっぱりわからない」 「予算が限られている中小企業でも、テレビCMは可能なのか?」

テレビ広告は、かつては「数千万円からの大企業向け」というイメージが強かった投資です。しかし現在は、戦略次第で数十万円からでも実施が可能で、数百万でも、それなりの成果を出せる時代になっています。本記事では、テレビCMの費用構造から、効果を最大化するための出稿戦略まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。

30秒でわかる!この記事のまとめ

最初に、この記事の重要ポイントをまとめました。

  • 費用の内訳: 「制作費(作る)」+「放映費(流す)」の2階建て構造。

  • 出稿方式: 長期的な信頼の「タイム」、柔軟で即効性の「スポット」の2種類。

  • 計算式: 放映費は 「GRP(延べ視聴率)× パーコスト(単価)」 で決まる。

  • 予算感: 地方局や独立局、最新の「SAS」枠を活用すれば、300万円からの出稿も可能。

 

第1章:2つの出稿方法 — タイムCMとスポットCM

テレビCMの出し方には、大きく分けて2つのモデルがあります。自社の目的が「信頼」なのか「拡散」なのかによって選択が変わります。

項目 タイムCM(番組提供) スポットCM
特徴 特定の番組のスポンサーになる 時間帯を指定してランダムに流す
主な目的 ブランディング・企業の信頼構築 商品認知・キャンペーン告知・即効性
契約期間 通常6ヶ月単位(2クール) 数日〜数週間から設定可能
費用の柔軟性 高額(数千万〜数億円) 予算に合わせて調整しやすい

最近注目の「SAS(スマート・アド・セールス)」

従来のスポットCMよりもさらに柔軟に、「1枠(1本)単位」でCM枠を購入できる仕組みです。ネット広告のような感覚で少額から始められるため、初めてのテレビCMには最適な選択肢の一つです。

第2章:予算の二本柱「制作費」と「放映費」

テレビCMの予算を組む際は、この2つを切り分けて考える必要があります。

1. 制作費:映像を“つくる”コスト

  • 低価格帯(100万〜300万円):スタジオ撮影やモーショングラフィックス主体。

  • 中価格帯(500万〜1,000万円):ロケ撮影、プロのナレーター、CG活用など。

  • 高価格帯(数千万円〜):有名タレントの起用、海外ロケ、高度なVFXなど。特に「タレント出演料」は、誰を起用するかで数千万単位の差が出る最大の変動要素です。

2. 放映費:CMを“流す”コスト

テレビ局に支払う「電波代」です。これは「どこで」「いつ」「どれくらい」流すかによって決まります。

第3章:放映費の「通貨」=GRPとパーコストとは?

スポットCMの価格を理解する上で避けて通れないのが、GRPパーコストという考え方です。

GRP(延べ視聴率)とは?

CMがどれだけの視聴者に届いたかの「延べ合計値」です。

例: 視聴率5%の枠に2本、10%の枠に1本流した場合

5%✕2 + 10%✕1 = 20GRP となります。

パーコストとは?

「視聴率1%分を買うのにいくらかかるか」という単価のことです。

放映費の計算式

この2つを掛け合わせることで、最終的なコストが算出されます。

放映費 = 延べ視聴率(GRP)✕1%あたりの単価(パーコスト)

買い物に例えると:

「GRP」は買い物かごに入れる商品の量、「パーコスト」は商品の単価です。

第4章:時間帯別・放送局別に見るコストの仕組み

時間帯によるランク(A・B・Cタイム)

  • Aタイム(19〜23時): ゴールデン・プライム帯。視聴者が最も多く、単価も最高。

  • Bタイム(朝・夕方): 主婦層やシニア層に強い。

  • Cタイム(深夜): 若年層やニッチなターゲット。コストパフォーマンスが良い。

放送局による価格差

  • キー局(日テレ・TBS等): 関東全域へ届くが、1本数十万〜100万円以上。

  • 地方局: 特定の県内のみ。1本数千円〜数万円で出せる地域も。

  • 独立局(TOKYO MX等): エリアは限定されるが、非常に安価(1本数万円〜)。

 

第5章:【予算300万円】テレビCM活用シナリオ

「300万円」という予算で何ができるのか。目的別の3つの成功パターンを紹介します。

シナリオ1:キー局で“ブランド訴求型”

  • 内容:関東キー局で深夜帯などに数本放映。

  • 狙い:「テレビCMをやっている企業」という実績を作り、Webサイトや営業資料で活用して信頼性を担保する。

シナリオ2:地方局で“圧倒的リーチ型”

  • 内容:特定の県(例:静岡や熊本など)に絞り、集中的に500〜1,000GRPを投入。

  • 狙い:そのエリアの住人なら「誰もが知っている」状態を作り、地域NO.1の認知を獲得する。

シナリオ3:独立局で“お試し&高頻度型”

  • 内容:TOKYO MXなどで1ヶ月間にわたり60本以上放映。

  • 狙い:出稿期間中のWebサイト訪問数やダウンロード数の推移を細かく検証し、次回の本格出稿へのデータを得る。

 

第6章:広告代理店とスムーズに話すための3ポイント

失敗しないCM出稿のために、相談前に以下の3つを整理しておきましょう。

  1. 予算の内訳を提示する:「制作に100万、放映に200万」のように伝えると、提案の精度が上がります。

  2. KPI(目的)を明確にする:「認知度を上げたい」のか「即ダウンロードに繋げたい」のかで、選ぶべき局や時間帯が変わります。

  3. ターゲットを具体化する:「30代の働く女性」「休日のパパ」など、誰に届けたいかを絞ると、パーコストを抑えた効率的な買い方ができます。

 

結論:テレビCMは戦略次第で“選べる投資”になる

テレビCMは、決して手の届かない「魔法の箱」ではありません。そのリーチ力と、社会的な信頼性は、デジタル広告が主流の現代でも依然として強力な武器になります。

まずは自社の目的を明確にし、小さなエリアやSAS枠から「テスト」を始めることが成功への近道です。

関連記事:

GRPとは?テレビCMとWeb広告時代における基本を徹底解説しています。
👉【2026年最新版】GRPとは?テレビ×Web時代における意味・計算式・活用法までわかりやすく解説!

今やスタンダード:TRPを深掘りした以下を参照ください。
👉2025年版】TRP徹底解説:GRPとの違いからCM取引の実務、真の効果測定まで!