広告代理店の未来を生きる為に!
「広告代理店の未来は明るい!」
そんなわけないだろう!とあなたは思われるでしょう。
広告代理店を取り巻く環境には暗い話題が多いのも事実です。
- 「10年後には多くの広告代理店は存在しない」
- 「オリンピックが終了すると多くの広告代理店の淘汰がはじまる」
- 「広告代理店の存在意義って何?」
- 「リスク追わないで、間に入って金儲けしているだけでしょ」
- 「広告代理店って、結局ブローカーでしょ」
- 「水商売と変わらないよ」
- 「所詮代理業でしょ!」
- 「無くなっても何も影響ないでしょ!」
- 「士農工商代理店」
- 「接待が命の最も古いビジネスモデルなんでしょ」・・・・
大きなニュースにはなっていませんが、多くの広告代理店では、中高齢者を中心にした人員整理・早期退職者の募集などは数年前から行われており、オリンピックの後も継続して実施されています。
外資系の代理店の一部では、50歳で実質定年となる制度まで取り入れられています。
では、本当に広告代理店の未来は暗いのでしょうか?
けっして、そんなことはありません。
リストラは広告代理店だけではありません。多くの業界で実施されているのです。
人出不足が深刻な世の中ではありますが、リストラは無くならない。というのが現実です。
では、広告代理店の未来は暗くないことをデータで証明してみましょう!
広告代理店の明るい未来!
広告代理店の未来を予測する為には、
- 「日本全体の広告市場の現状の把握」
- 「その広告市場の規模は成長しているのか?衰退しているのか?」を最初に確認する必要があります。
日本の広告費
日本の広告市場規模は、年間6兆円を前後を推移し、2022年以降は7兆円を超えています。
前後することはありますが、10年以上の間、この6兆円という市場規模を維持し続けています。
参考に2010年~2023年の日本の広告費についてみてみましょう!
年 | 広告費(億円) | 前年比(%) | 備考 |
---|---|---|---|
2010 | 58,427 | – | リーマンショック後、緩やかな回復基調が見られる |
2011 | 57,096 | -2.3% | 東日本大震災の影響で減少。衛星メディアは大きく成長 |
2012 | 58,913 | +3.2% | 震災後の回復傾向、及びリーマンショックからの回復 |
2013 | 59,762 | +1.4% | デジタル分野の成長が本格化、及びアベノミクス効果が経済を牽引 |
2014 | 61,522 | +2.9% | リマンショック(2008年)以降6年ぶりに6兆円台に回復 |
2015 | 61,710 | +0.3% | 6兆円台の市場規模を維持し、動画広告が市場で注目を集めはじめる |
2016 | 62,880 | +1.9% | 動画広告やSNS広告の拡大が顕著になる |
2017 | 63,907 | +1.6% | モバイルの運用型広告、動画広告の成長が本格的に軌道に乗りはじめる |
2018 | 65,300 | +2.2% | 5年連続でインターネット広告が二桁成長を継続。TV広告の規模に肉薄する |
2019 | 69,381 | +6.2% | デジタル広告がTV広告を抜き全体の40%を超える |
2020 | 61,998 | -10.7% | コロナ禍での外出制限などで広告費が大きく減少 |
2021 | 67,998 | +9.7% | 年の後半よりコロナ渦からの緩やかな回復が見られ、前年比で大きく回復 |
2022 | 71,021 | +4.4% | コロナ渦前(2019年)を大きく上回る成長が見られ、7兆円台まで規模が拡大 |
2023 | 73,167 | +3.0% | 2022年に続き、過去最高を更新。プロモーションメディアなどコロナ後を見据えた活動が大幅に増加 |
上記のように、前年比でマイナスとなったのは、東日本大震災の2011年と、コロナに見舞われた202年のみで、その他の年は前年比プラスとなっています。
2022年以降は、6兆円台と思われていた広告市場が7兆円台にまで成長しています。
つまり、【日本の広告市場の規模】は右肩下がりを続けている訳ではなく、右肩上がりをしている市場といことになります。
このように、広告業界の売上規模には悲観的な要素は全く無いのです。
しかし、一方では多くの広告代理店が売上げを減少させている現実があります。
ポイントは、この矛盾点は何なのか?を解明することにあります。
市場規模に変化がないということは!
日本の広告市場が、過去最高である7兆円台にまで成長しているにも関わらず、多くの広告代理店が売上を減少させている原因は何でしょうか?
それは、既存の広告代理店の売上が新たな企業にが流れている。と考えると自然です。
つまり、既存の広告代理店に対するニーズが無くなり、そのニーズを他社が奪っている状況が発生しているのです。
広告代理店が抱える問題点
では、売上を減らしている多くの広告代理店の問題点とは何なのか?
その特徴を整理してみましょう!
- リーマンショックを機に売り上げが大幅に下がり、復調の気配がない
- 経営者が売上げをV字回復させる為の施策を考えられない
- 総合力のある大手広告代理店を中心に売上げが集中している現状から外れ、その恩恵から遠く離れたビジネスモデルになっている。
- マスメディアなどの既存のメディアの売上げが減少していることは自覚しているが、今さら新しいことにチャレンジできない(ノウハウも無いし時間もない、ましてや人を新たに雇用する余裕もない)
- 会社の売上げが右肩下がりでリストラが日常化している。その為多くの社員にやる気がない
- 仕事の中心が、大手広告代理店の下請け業務となっている。つまり、他の広告代理店に依存したビジネスモデルとなっており、未来の保証がない。つまり、現状は運が良いだけであり、現状の認識が正確にできていない。
- 目の前の売上確保に必死になっており、広告媒体の安売りが日常化している。
- 売上が上がらない為に会議が増加。会議の為に仕事をするような状況になっている
- デジタルのノウハウが会社にない
- 接待やゴルフが未だに大事だと思っている中間層や役員が多く、将来のビジネスモデルが描けてない
- SNSに触れたこともない役員が多く、役員がインターネットの提案を理解できない
- 既存の売上の中心がオールドメディアであり、インターネット広告に売上を奪われている。そして、その売上は他社になっている
- 新たな新規ビジネスを開発する能力も人材もない。ましてや、役員にはその必要性も理解していない。
- 定価の決まった既存メディアの販売しかできず、顧客の売上アップの提案ができない。いわゆるマーケティングに関する能力がない。
- 最新のインターネットの情報が会社に入ってこない。
おおよそ上記のような内容に要約されます。
つまり、売上が減少している広告代理店の特徴は!
既存のビジネスモデル(メディア販売)に依存し、接待などの古い体質から抜け出すことができていない。ということが分かります。
特に親会社の関係で「天下りの雇われ社長」が短期間で入れ替わる広告代理店においては顕著です。広告の【ド素人】社長の経営のもと、売上が上がることはありません。
近年の「広告代理店の売上TOP10」を見ると、20年前とは全く違い風景を見ることができます。続々とインターネットを専業とする広告代理店がランクインしています。
近い将来TOP20の半数以上は、インターネット系の会社になります。
つまり、日本の広告市場は衰退していなく、受け皿が大きく変化しているのです。
広告代理店の明るい未来の為に
事実を理解できれば広告代理店が取り組むべき対策はシンプルです。
「インターネットに関連した仕事を作り上げる!」だけです。
これだけ課題が明確な業界は他にはありません。
生活者が接触するメディアが、マスメディアからインターネットになり、広告主の興味がインターネットに変化している訳ですから当然です。
クライアントのニーズに答えない限り売上は上がりません。
インターネット関連の仕事を作り上げる
インターネット関連の仕事を作り上げる!
と言っても何から取り組んだらいいのか?分からないと思います。
答えは簡単です。『広告主の課題』を解決すればいいのです。
クライアントの課題
広告主の課題はシンプルです。それは・・・
インターネットを活用して、【顧客の集客と販売】はどうすればいいのか?
(実際は集客と販売の間に 「教育」という段階が必要ですが、ここでは理解しやすいように省きます)
多くの広告主が求めているのはこの1点です。
新聞広告の掲載料金には一切の興味も関心もありません。
広告主の課題をクリアする為には、あなた自身「勉強と実践」が必要です。
一番の近道は、あなたが消費者の立場になり、インターネットで実際に消費をして、自ら販売をすることです。
インターネットでショッピングをする
インターネットで、実際に自分自身で買い物をすることは重要です。
あなたが担当する広告主の商品は必ずインターネットで購入しなければいけません。
多くの広告主はインターネットで商品の販売しています。
しかし、多くの広告代理店の営業マンはクライアントの商品の購入経験がありません。
自分が消費者の立場で、どういう心理で、どのように検索してクライントのサイトにたどり着いたのか?経験することが重要です。
クライアントのサービスや商品に関連するキーワードで検索から購入までネットサーフィンしてください。
経験することで、消費者立場に立った提案ができるようになります。
インターネットで自ら商売する。
インターネットでショッピングをすることも重要ですが、自らインターネットで物を販売してみる経験も効果的です。
自ら、ネット販売をすることで下記の様な問題点を認識することができるようになります。
- クライアントがネットの販売において何を必要としているのか?
- 集客には何が必要なのか?
- 商品を販売する為には何が必要なのか?
- どんなコピーが効果的なのか?
- ランニングコストはどのくらい必要なのか?
- ターゲットを見つける方法にはどうすればいいのか?
- 広告が販売活動の一部に過ぎないこと
- 効果のない広告に予算など投下する余裕はない
結果として、広告主の心理が理解できるようになります。
今の時代インターネットで販売する方法は数多くあります。
無料でブログを始めることも簡単です。
最初はヤフオクやメルカリでもかまいません。
初期投資もほとんど必要ありません。
経験しなければ分からない事に多々気が付きます。
広告主は、自らインターネットで販売している人の意見には耳を傾けます。
クライアントと同じレベルで課題を考えることができると、提案のレベルが違ってきます。
『出来ない』と思わずトライしてみましょう。
本屋に行けば様々な情報を見ることが可能です。
インターネットは日本でも数少ない成長分野です。
取り組むべき課題がこれだけはっきりしている業種は非常に珍しいといえます。
こんなチャンスは他業種ではありません。
断言します!広告業界には多くのビジネスチャンスが明確に存在しています!
あとは、あなたが取り組むか?取り組まないか?だけです。
インターネットはコツコツと実践すれば必ず身に付きます。
1年間取り組めば2年後には何かしらの方向性(ビジネスチャンス)が必ず見えてきます。
広告業界は魅力が多い業界です。
他業界に比べて自由度も多く仕事ができるようになれば充実した人生を送ることが可能です。
自信を持って頑張っていきましょう!