キュレーションサイトとは?
キュレーションサイトとは、Web上にあふれる膨大な情報を特定のテーマや価値観で収集・整理し、ユーザーに提供するWebメディアです。
昨今ではファッション、ライフスタイル、ビジネス、医療、美容など多様なジャンルのサイトが登場し、広告主や広告代理店にとっても無視できない存在となっているのです。

キュレーションサイトと広告業界の関係性
代表的なキュレーションサイトには、Gunosy、SmartNews、はてなブックマーク、MERY、Locariなどがあり、それぞれがターゲットに応じた情報提供を行っています。
情報収集の手段として多くのユーザーに支持され、広告主にとっても高い訴求力を持つ媒体として認識されています。
特に近年は、特定の興味関心を持つユーザー層にリーチできる「文脈広告」や「インフィード広告」の配信先としても注目を集めています。
補足:
- 文脈広告(コンテクスチュアル広告):記事の内容やページテーマに応じて広告を自動的にマッチングする手法。たとえば、美容記事にスキンケア商品の広告が自然に表示されるような形式。
- インフィード広告:ニュースやSNSなどのフィード内に自然に溶け込む形で表示される広告。ネイティブ広告とも親和性が高く、ユーザーの違和感を抑えつつ効果的な訴求が可能。
市場規模と成長性
2014年に176.6億円だったキュレーションサイトの市場は、2015年には286.5億円へと急拡大。その後も右肩上がりの成長を続け、2023年時点では推計600億円を超える市場規模に到達しています。
背景にはスマートフォンの普及、SNS連動の拡大、そしてタイパ(タイムパフォーマンス)志向の情報取得スタイルの浸透があります。
トレンド動向(2025年)
2025年現在、キュレーションサイトの進化を読み解く上で注目すべきトレンドとして、3点下記に説明いたします。特に広告主や代理店が押さえておくべき方向性として整理しました。
1. AIレコメンドの高度化
AIと機械学習の進化により、ユーザーの興味や行動履歴をもとにしたパーソナライズがより精緻に。今後は「読みたいと思う前に出会う」ような情報提示が可能になるとされています。
2. 動画・音声・SNSとの連携強化
TikTokやInstagramとの連携、音声メディア(Voicy、Podcast)とのクロス展開が進み、マルチメディアキュレーションが主流化するかもしれません。
3. 専門性と信頼性の両立
「医療・法律・教育」など、信頼性が求められる分野での専門家監修型キュレーションが台頭。AI生成記事との差別化も図られてくるでしょう。
これらの動向を的確に捉え、キュレーションメディアを通じた広告展開に活かすことが、今後のメディアプランニングにおける差別化のポイントとなると予想します。
現状の課題
キュレーションサイト市場が拡大する一方で、いくつかの深刻な課題も顕在化しています。
これらはユーザー体験や広告効果に直結するため、広告主・代理店にとっても無視できない要素です。
まず第一に挙げられるのが、コンテンツの信頼性の低下です。無断転載や出典不明の情報が氾濫することで、サイト全体の信頼が損なわれる事態も少なくありません。
次に、SEO偏重による読者満足度の低下が問題視されています。検索順位を優先するあまり、ユーザーにとって価値のある深い情報よりも、表層的なコンテンツが量産される傾向が強まっています。
さらに近年では、AIによって自動生成されたコンテンツが増加しており、見た目には自然でも、正確性や倫理性に欠ける情報が混在するケースもあります。ユーザーが真偽を見抜けない状況が進んでおるのが現状です。
この様な課題にどうたいしょするのか?メディアとしての信頼性とユーザー体験の質を両立させることが、今後の成長には不可欠にあるでしょう。
今後の方向性
キュレーションサイトが広告メディアとして、成功していく為には、今後の方向性として3つの視点が重要になると思います。
まず一つ目は、「質重視のメディアが生き残る」ということです。情報過多の現代において、ユーザーが信頼できる情報源として選ぶのは、深い知見や独自の視点を持つコンテンツです。編集力による価値があらためて問われています。
次に、「パーソナライズの強化」が考えられます。ユーザーごとの興味や行動データに基づき、最適なタイミング・文脈で情報や広告を届ける手法が成熟してきました。こうした精緻なターゲティングにより、広告の自然な表示と効果最大化が期待できます。
最後に、「コンテンツ形式の多様化」も重要なテーマです。テキスト中心だった従来型から、動画や音声、ユーザー参加型コンテンツなど、リッチなUXを伴う表現へと進化しており、広告フォーマットもそれに適応していく必要があります。
広告主・広告代理店の対応戦略
キュレーションサイトを広告メディアとして活用する際、広告主や代理店が意識すべき対応戦略は多岐にわたります。
単なるPVやインプレッションの数値だけで判断するのではなく、媒体そのものの「質」と「文脈」を見極めた出稿判断が求められます。
まず重要なのは、信頼できるメディアを選定する姿勢です。出稿先を選ぶ際には、PV数や媒体資料の数値情報に加え、そのサイトがどのような編集体制を敷き、ユーザーとどのような関係性を築いているかといった“非数値的な評価軸”にも目を向ける必要があります。
次に、ターゲットに応じた適切なメディアミックスの設計が求められます。たとえば、若年層や女性を主なターゲットとするキャンペーンでは「MERY」や「LOCARI」などの女性向けキュレーションメディアが有効です。一方、ビジネスパーソン向けのプロモーションでは「NewsPicks」などの専門性を持った媒体が適しています。
さらに、コンテンツ連動型の施策を強化する視点も重要です。単なるバナー広告だけでなく、キュレーション記事の文脈と連動したストーリー性のある広告展開を行うことで、ユーザーの共感を生みやすくなり、広告効果の最大化が期待できます。
まとめ:広告メディアとしてのキュレーションサイト
キュレーションサイトは、単なる情報提供媒体ではなく、ユーザーと深い関係性を築ける広告プラットフォームとして進化中です。
選ばれるサイト・使われるメディアとなるには「信頼性」と「体験価値」の両立が鍵。広告主・代理店はこの変化に敏感に対応し、メディア戦略を高度化していく必要があります。

