最新!会社の未来を左右する経営者の経営方針とは?

広告業界の抱える問題

経営方針の重要性を理解してますか?

新年度を迎えるにあたり、多くの企業では経営者が経営方針を発表します。
特に1月や4月は、多くの企業にとって重要な節目となります。
日本の場合は4月の方が多いでしょう。

会社の経営方針というのは、企業の未来を方向づける羅針盤です。
適切な経営方針が示されれば、社員は目標に向かって意識を統一し、戦略的な行動が可能になります。

 

 

しかし、現実には多くの企業で経営方針が形骸化し、目の前の売上だけを考え、長期的に大切な経営方針まで考えていない経営者が多いのが実情です。

 

失敗する経営方針の典型例

このような例は、広告経験者ではなく素人の天下りが舞い降りてきた広告代理店に良くあるパターンです。
こうした企業では、人事が「好き嫌い」だけで決められ、顧客目線を欠いた経営が行われがちです。経験がないため、戦略を立てることもできず、結局社員がその負担を強いられ、被害者となるのです。

私がかつて勤務していた広告代理店の社長も同様です。
毎年経営方針を発表することすらなく、常に「来期の売上はどうなんだ?」としか考えていませんでした。

もちろん、パワハラやセクハラなど、売上以外の問題は二の次です。
会社の業績が低迷していたことを考えると、方針の不備が業績に影響を及ぼしていたのは明らかです。

その経営者が示した方針の例を挙げると、

  • 「来期の予算はいくらなんだ?」
  • 「あと10%プラスしてくれ?方法は任せた!」
  • 「予算達成しないとボーナスでないぞ!」
  • 「気合入れて頑張ってくれ!」
  • 「来期が勝負だ!」
  • 「笑って年末を迎えよう!」
  • 「大きなプレゼンを獲得してくれ!」
  • 「とにかく電話をかけろ!」
  • 「大切なのはやる気だ!」

とこんな感じです。プレゼン獲得しろ。と言いながら、プレゼンが取れないと「何で取れなかった。そんなんじゃボーナス出せないぞ」いった感じです。

これでは、社員は萎縮してプレゼンへの参加意識すら無くなってしまいます。
肝心のビジョンや戦略についての言及がないのです。

 

経営者が示すべき本来の経営方針とは

社員が求めているのは、単なる売上目標ではなく、会社の中長期的な方向性です。経営者は以下のようなポイントを明確に示すべきです。

  • 5年後、会社はどの方向を目指しているのか?
  • そのために、今期は何を達成しなければならないのか?
  • その結果、2年後・3年後にどのような成長が見込まれるのか?
  • 会社の強みや競争優位性をどのように活かすのか?
  • 選択と集中の戦略をどう実行するのか?
  • なぜ人事を変更したのか?その意図は何か?

これらの要素が明確でないと、社員は日々の業務の方向性を見失い、単なる「作業」として業務をこなすことになります。
その結果、将来に不安を持ち、定年までこの会社にいるべきか?と迷いながら仕事をすることにもなりかねません。
特に広告業界のように変化が激しい業界では、未来を見据えた戦略の有無が、企業の存続に直結します。
アナログメディアの絶頂期には対応できたかもしれませんが、デジタル時代においてデジタルの知識が無い経営者は致命的です。

 

 

つまり、優秀な人材が見切りをつけて離れ、組織の活力が低下し、負のスパイラルに陥るのです。

 

経営者に求められる資質とは

理想的な企業では、経営者が大局的な戦略を立て、社員がそれを具体的な戦術に落とし込む形で組織が機能します。
つまり、戦略があっての戦術となるはずです。

この戦略を持たない経営者の下で、社員が戦術をひたすら考え考え、経営者がその戦術に文句ばかり言っている状態です。
特に、アイデアが重要視され、時代の流れに敏感にならなければいけない広告代理店では、以下のような分析を基に経営戦略を構築するべきです。

  • 業界の現状分析: 広告業界の市場動向や競争環境の理解
  • 競合他社の動向把握: 伸びている企業とそうでない企業の違いの分析
  • 自社のポジション確立: 企業規模やリソースに応じた戦略策定
  • 選択と集中の実行: 重点領域を明確にし、リソースを集中投下
  • ビジネスモデルの進化: デジタル化や新たなメディア戦略の導入

近年、広告業界は大きな変革期を迎えています。
デジタルマーケティングやAI技術の進化により、従来のビジネスモデルでは立ち行かなくなってきています。
そのような状況で、旧来の手法に固執し、スマートフォンの操作すらおぼつかないような経営者が率いる会社が成長することはありません。

未来を見据えたキャリア選択を

もし、あなたが所属する企業の経営方針が明確でなく、単なる売上目標の羅列に終始しているならば、その会社の将来は危ういかもしれません。結果として、

  • 給料が上がらない
  • キャリアの成長が見込めない
  • 会社全体のモチベーションが低下する

といった問題が生じる可能性が高くなります。
もしそのような状況にあるならば、今すぐに転職や起業といった選択肢を検討するべきです。

経営方針は会社の未来を決める

経営者の経営方針は、単なる指針ではなく、会社の未来を左右する重要な要素です。
経営者がどのようなビジョンを持ち、それをどのように実行するのかを注意深く観察することは、社員にとっても極めて重要です。

今後のキャリアを考える際にも、経営者の考え方を見極める視点を持ち、会社の将来性を判断する力を養いましょう!