広告代理店の仕組み

広告代理店に役割はあるか?

広告代理店の役割についてインターネット上では否定的な意見が多々あります。
代表的な疑問について検証してみましょう!

良くある質問(YAHOO)

  • 広告代理店は世の中に必要ないんじゃないか?
  • 広告主は広告を申し込みたいなら直接媒体社に申し込めばいいじゃないか!
  • 何で広告代理店にマージン摂取されなきゃいけないんだ!
  • マスメディアと共にあと数年で無くなるでしょ!
  • 普通に広告代理店っていらないですよね。
  • 媒体社と直接取引するよりトラブル増えるだけでしょ。
  • 広告代理店をカットすれば、代理店のマージン分安くできるじゃないのか?
  • 酒飲んで接待するのが仕事でしょ。
  • 洋服に金掛けて外見気にしているだけで、頭空っぽだよね。
  • 士農工商代理店。

 

広告代理店に対する意見は【辛辣】です。

 

最近は電通の「ブラック問題」や「オリンピック問題」、「政府との癒着」が追い打ちとなり、
「広告代理店は汚い金儲けをする悪な存在」として、
その存在意義や役割について疑問を持たれる方が急増しています。

 

持続化給付金やオリンピック関連での、国や政治家と電通の不透明な取引き状況も
不透明なままです。

このような状況の不透明性が明確にならない限り、
マイナスイメージを払しょくすることは難しいかもしれません。

また、広告代理店は自社でモノを製造するようなことはありません。
多くの広告代理店は自社でリスクを負いません。

このビジネスモデルが「人の褌で相撲を取る」という悪いイメージを作り上げているのかもしれません。

 

確かに、

  • 広告枠の仲介だけで原稿の運搬しかできないような広告代理店
  • 飲み会やゴルフの接待しか能力がない広告代理店
  • 広告料金しか知らない広告代理店
  • 提案能力が無く、値引きでしか商売ができない広告代理店

このような広告代理店はいずれは消滅することは間違いありません。

 

しかし、広告代理店が無くなると世の中には困ることが非常に多くあります。

ということで、
広告代理店には存在意義や役割があるのか?検証してみましょう。

広告代理店の役割とは

 

広告代理店の役割を考えるには、
「クライアント/広告主」側と「テレビ局などの媒体社」側の双方の立場から、広告代理店の役割を考える必要があります。

それでは、『もし広告代理店が無くなったら』という視点で考えてみましょう!

広告代理店が無くなったら?

広告代理店は、クライアント(広告主)と広告媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など)の間に位置し、
コミュニケーションを円滑に進行させる非常に重要な役割を果たしています。

もし広告代理店が存在しなければ、両者は多くの課題に直面します。

クライアント/広告主にとって

 

広告主にとって、広告代理店は以下のような役割を果たします。

  1. 広告媒体の選定:
    広告代理店は広告主のターゲットに適した広告媒体を選択します。これにより、広告主は自社の商品やサービスが適切な市場に届くことを確保できます。
  2. 広告枠の手配:
    広告代理店は広告枠の申込みを行い、最適な広告時間や位置を取得します。
  3. 広告物の制作: 広告主のメッセージを訴求するための広告物を制作します。
    これにはビジュアルデザイン、コピー作成、ビデオ撮影などが含まれます。
  4. 広告運用の管理と報告: 広告代理店は広告のスケジュール管理を行い、広告の効果を測定し報告書を作成します。

広告代理店がいなければ、これらの業務は全て広告主自身が行う必要があります。
これは『人員の大幅な増員を必要とし、経費の大幅な増加』となります。

さらに、広告業界の専門知識を持つ人材の確保も難しく、全ての業務がスムーズに行える保証はありません。

通常、広告キャンペーンの成果が思わしくない場合、広告代理店のチェンジなどで対応していますが、
正社員で対応していますので、そうはいきません。

専門知識を必要とする為、スタッフの移動もままならず業務の停滞は免れません。

一方、広告媒体にとっても広告代理店は重要です。

 

メディア(媒体社)にとって

メディア広告枠を販売し、広告収入を得ることが主なビジネスモデルとなっています。
これには多数の広告主との関係を構築し管理することが求められます。

しかし、広告代理店が存在しなければ、メディアは広告主と直接取引する必要があり、
これは大量の人員と時間を必要とします。

今まで広告代理店が実施していた『競合調整』なども自社で実施する必要がありますが、
メディア間を横断的に調整していた広告代理店が無くなれば、そのような調整は不可能になります。

クライアント同様にメディアにおいても業務の遂行は不可能になるでしょう。

広告代理店の役割のまとめ

広告代理店は広告主と広告媒体の間のブリッジとなり、双方のニーズを満たすようなサービスを提供します。
その専門知識と効率的な運用により、広告市場はスムーズに機能し、各企業はビジネスを推進することができています。

また、広告代理店は新たな広告のアイデアを提供し、広告媒体や新たなマーケティングトレンドの情報を提供する役割も果たしています。
このような『クロスメディア的発想』により、メディアの販売は促進されます。

そして、広告代理店は『広告の適正価格を評価』し、『広告主が適切な費用対効果を得られるように交渉』を行う役割も担っています。

広告主と媒体社の間に位置する彼らは、広告の価格とその価値について深い理解を持っています。

これにより、広告主は過剰な広告費を避け、媒体社は適正な収益を確保できます。

最後に、広告代理店は広告主と広告媒体の間の信頼関係を構築する役割も果たしています。
広告代理店が広告主と媒体社の双方から信頼されている場合、広告取引はより円滑に進行します。
これは広告代理店の専門的なスキルと経験、そして高い倫理観に基づいています。

以上のことから、広告代理店は広告市場における重要な役割を果たしていると明確に判断することができます。

広告主から広告媒体への流れをスムーズにし、広告業界全体の効率と効果性を向上させています。
その存在は広告市場の健全な成長を支え、広告主、媒体社、そして消費者に利益をもたらしています。

 

広告代理店ビジネスの仕組みはこちら。

 

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