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閉店したラーメン店の店主が明かした原価率
儲かっている飲食店に関して先日記事を書きましたが、
一風堂の華やかな記事と一緒に、ラーメン店を閉店させた店主のインタビューがありましたので紹介します
(先日の記事の原価率を裏付ける内容となっています)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170331-00010000-abemav-ind
(引用:yahooニュース)
閉店してしまった『ラーメン無双』元店主の西村政司さんによると、メンマは8円(原価率8%)、海苔4枚が13円(13%)、玉子18円(18%)、チャーシュー20円(20%)、もやし100gが9円(9%)、ネギ50gが20円(20%)、コーン50gが20円(20%)という内訳だったという。
「トッピングで注文されて嬉しかったのは、もやし。安い野菜でカサ増しができるのも嬉しかった」。さらに、麺の原価は1玉45円、豚骨ラーメン用の特注麺で52円、透き通った清湯スープ(しょうゆ・塩・味噌などのタレを入れる前の段階のもの)で約70円、豚骨スープになると210円~220円だったと明かし、原価の高い豚骨スープにこだわったことが、自身が閉店に追い込まれてしまった原因の一つと話す。
「原価率が大体40%以上になったので、利率はどんどん下がっていく。集客数がどんどん上がっていけば利益としてなったんですけど、集客率も変わらない状態でその原価でっていうと、持続していくのが難しなっていった(西村さん)。
“10年続く店は10%、20年続く店は3%“と言われるほど厳しいのがラーメンの世界です。
ラーメン店の原価率は、他の飲食店同様に30%以内が健全なラインの目安です。
このラーメン店は豚骨にこだわり、原価率が40%を超え閉店となりました。
具材はこれ以上減らすことはできませんので、1杯あたり225円のスープのこだわりが閉店の原因と考えられます。
販売価格750円だとスープの原価は140円以内に抑える必要がありますが、
スープだけで原価の30%になっていますので、具材なしで販売するしか商売は成り立たない状態になっていました。
結果として、トッピングでどうにか利益を上げるビジネスモデルとなっていましたが、トッピングは全員がする訳ではありません。
トッピングのような“おまけ”の要素を儲けの条件で価格設定をするのは非常にリスクです。
トッピングは最高で原価率が20%ですので、ラーメン店ではトッピングは大事な収入源です。メンマやもやしは利益に貢献します。
まとめ
飲食店の商売は、「料理を作るのが好き」「食べるのが好き」では成功しません。
商売が10年単位で継続できる飲食店はごく一部です。
しっかりとした原価計算(人件費含む)立地場所の調査能力などマーケティング部分の戦略が重要です。
開業資金も初期費用で数百万から1千万単位で必要となり、その返済にプラスして、材料費、人件費、光熱費などの固定費が発生します。
飲食店は新規顧客の獲得とリピート客の確保、販売価格戦略(顧客に受け入れられるメニューの開発)とマーケティング能力が必須の業界です。
多くの課題を抱える飲食店のコンサルティングは広告代理店のビジネスチャンスです。