ブランディング戦略は小さな会社でも必要か?
ブランディングとは、マーケティング戦略の一環です。
企業の『イメージ』や『コンセプト』を生活者に認識していただくことを目的とします。
ブランディングは大企業の戦略と思われる方が大半ですが、本当にブランディングは大企業だけの戦略でしょうか?
小さな会社こそブランディング戦略!
結論からお伝えしますと、ブランディングに企業の大小は関係ありません。
中小の企業でも非常に大事な戦略です。
テレビなどのマスメディアを活用した広告だけがブランディングではありません。
小さな市場でもブランディング戦略は存在します。
近くにイオンとイトーヨーカドーがあった場合、セブンイレブンとファミリーマートがあった場合、どちらを優先するか?
ほとんどの生活者は優先順位が決まっています。
これは、無意識のうちにブラディングができている証拠です。
そして、ブランディングは、近くのクリーニング屋、八百屋、魚屋、居酒屋、肉屋でも一緒なのです。
生活者の頭の中では、同じ価格でも無意識のうちに優先順位が決まっているのです。
これは、全てブランディングによるものだと言えます。
クリーニング屋さんもブランディングは必要です
コカ・コーラ、ペプシ、ポルシェ、ボルボ、スバル、シャネル、PUMA、ソニー、キャノン、ニコン・・・・
生活者は、日ごろ接する商品に対して意識しなくても何かしらのブランドイメージを持っています。
そして、モノを購入する時は身近なものも含め何かしらの基準で商品を選んでいます。
- 大事なパーティーの洋服はシャネル
- パジャマはユニクロ
- 頑丈で安全な丈夫な車といえばボルボ
- スポーツカーならポルシェかフェラーリ
- 故障しない車はトヨタ
- 映像の綺麗なテレビならSHARP
- 空気清浄機はダイキン
- デジタルカメラはニコン
生活者は性能云々より前の段階で、ある程度購入するメーカーは決まっています。
しかも、その選択肢は2~3つ程度しかありません。
つまり、どんなに性能が良くてもブランドイメージが悪ければ検討する土俵にすら乗ることはできないのです。
この状況は身近な日用品も同様です。
スーパーに行けば、コカコーラとペプシコーラは同額で販売しています。
特保のペプシコーラとキリンのコーラも同じです。
味に特別な差はありませんので購入にはブランドイメージが大きく左右します。
大手のスーパーやデパートは安全なブランドイメージがあります。
野菜などは、ブランドイメージに農家の顔写真が加われば無敵です。
デパートで顔見せの商品なら安全だ。と人は思いこんでいます。
農家の人に会ったことなんてないのに安心して購入してしまいます。
しかし、購入した後に野菜の農家の名前を覚えている方はいないでしょう。これもブランドの一種です。
【大手スーパー&デパート+農家が顔を出す=安全な野菜】
という売り方でのブランドイメージが浸透しています。
このような事例は大企業の事例ですが、中小企業や個人運営の店舗の場合も同様です。
身の丈にあったブランドイメージの確立に取り組む必要があります。
八百屋さんや魚屋さんが何の特徴も無くては、大手スーパーと同金額ではモノは売れません。
儲かっている商店街には消費者を惹きつけるブランドがあります。
人は、ラーメン屋を選ぶ時でも選択肢は多くて3つと言われています。
これは味もありあますが、居心地を含めて、その個人に対してブランド訴求ができている状態です。
クリーニング屋も居酒屋も何かしらの魅力が無いとお客は来店しません。
魚屋であれば目利きが優れていてスーパーとは比較にならない知識がある。
クリーニング屋であればシミ取りに自信がある。
居酒屋であれば刺身だけは絶品である。
歯医者であればインプラントだけはどこよりも自信がある。
など、1つだけでもブランドイメージを確立させるだけで売上は大きく変わります。
今の時代はインターネットがあります。誰でも安価に情報を発信できます。
新聞広告に数百万も広告費用を出さないとブランド訴求はできないということは全くありません。
商売をする限り、会社の大小に関わらず個人に対してブランディングをしていくことは非常に大事です。
これは、広告代理店も同様です。
中途半端な人数で「総合広告代理店です。何でも出来ます」よりは、
「媒体は扱えませんがイベントだけはどこにも負けません」の方がニーズは高くなります。
まとめ
ブランド戦略は大企業だけの戦略ではありません。
ブランドは会社の規模に関わらず商売する人全員に必要な戦略といえます。