はじめに:大手だけじゃない、代理店の“本当の違い”
「広告代理店=電通・博報堂」だけではありません。
実際の広告業界には、大小さまざまなタイプの代理店が存在し、それぞれに得意領域や強みがあります。広告主としてパートナー選びを考えるとき、また就職・転職でキャリアを考えるとき、「どのタイプの代理店か?」という視点は欠かせません。
この記事では、広告代理店を6つの主要分類に分け、2025年の最新動向も踏まえてわかりやすく解説します。
広告代理店の主な6分類(2025年時点)
1. 総合広告代理店(フルサービスエージェンシー)
主な企業:電通、博報堂、ADK など
特徴:
- マス媒体からデジタル、イベントまで全領域をカバー
- 戦略・企画・制作・メディアバイイング・効果測定まで一貫
- 官公庁案件、大手企業のブランディングに強い
最新動向:
- AI活用やデータ統合の動きが加速
- インハウス支援やコンサル業務も増加中
2. 外資系広告代理店(グローバルネットワーク系)
主な企業:I&S BBDO、マッキャン、グレイ、電通MBなど
特徴:
- 国際ブランドとの取引多数、グローバルキャンペーンに強い
- クリエイティブに独自の感性と評価軸あり
- 成果主義、ジョブ型雇用が一般的
最新動向:
- 日本法人でも英語スキルや海外経験が求められる傾向
- クライアントのデジタル起点ニーズ増で、業務範囲が再編成中
3. ハウスエージェンシー(親会社系列)
主な企業:JR東日本企画(交通系)、朝日広告社(新聞系)、デルフィス(企業系)など
特徴:
- 親会社の広告を中心に業務を展開
- 交通広告や新聞広告などに強い
- 安定性が高い一方、昇進・人事面での課題も
最新動向:
- DX人材の中途採用が増加傾向
- 親会社の再編や新規事業に連動した広告ニーズの変化に対応中
4. PR会社(広報戦略・話題化支援)
主な企業:電通PR、ベクトル、サニーサイドアップなど
特徴:
- マスメディアとの関係を活かした記事化や記者会見の企画
- SNS拡散・インフルエンサー活用にも精通
- 危機管理(クライシス対応)にも対応
最新動向:
- TikTokやThreadsなど新興SNSとの連携強化
- 企業のサステナビリティ発信や社会貢献PRが増加
5. SP・イベント系会社(セールスプロモーション特化)
主な企業:テー・オー・ダブリュー、大広プロ、乃村工藝社など
特徴:
- 店頭キャンペーンや展示会、サンプリングなど実行力が強み
- 現場密着型で、体力や柔軟な対応力が求められる
最新動向:
- リアル×デジタルのハイブリッドイベントが主流に
- インバウンド対応のリアル施策も復調中
6. 媒体特化・OOH仲介業者(メディア代理店)
主な企業:メトロアドエージェンシー、ジェイアール東日本企画、DAC など
特徴:
- 交通広告、街頭ビジョン、新聞・雑誌広告の販売に特化
- 出稿ノウハウや枠の仕入れ交渉力が強み
最新動向:
- DOOH(デジタルOOH)の進化により、データドリブンな運用も始まる
- ジオターゲティングやフットトラフィック連動で再注目
広告主の視点:「目的別」で選ぶ代理店
| 目的 | おすすめの代理店タイプ |
|---|---|
| ブランド構築・統合施策 | 総合広告代理店 |
| グローバル展開 | 外資系広告代理店 |
| 安定・業界特化 | ハウスエージェンシー |
| SNSバズ・話題作り | PR会社 |
| 店頭販促・接触強化 | SP・イベント系 |
| OOH・交通広告 | 媒体特化・OOH系 |
就職・転職で考える広告代理店の選び方
| 志向性 | 向いている代理店タイプ |
| 大手志向・ネームバリュー重視 | 総合広告代理店 |
| 英語力・成果重視 | 外資系広告代理店 |
| 安定・業界特化志向 | ハウスエージェンシー |
| SNS・トレンド好き | PR会社 |
| イベント現場が好き | SP・イベント系 |
| 媒体理解・OOH好き | 媒体特化系 |
まとめ:目的・志向で選ぶ時代へ
代理店選びにおいて、昔のような「とりあえず大手」では通用しない時代です。
広告主にとっては「どんな成果を求めるか」によって選ぶべき代理店が変わります。
就職・転職を考える人にとっては、「どんな働き方・キャリアを望むか」が判断軸になります。
目的や志向に合った代理店を正しく理解し、選ぶ力がこれからますます重要になってくるでしょう。

