目的と手段が逆転していませんか?広告代理店でよくあるワナとその抜け出し方

ビジネススキル・仕事術

「何のためにやってるんだっけ?」——目的と手段を取り違えた瞬間に陥る罠

「なんのためにこの会議をやっているんだっけ?」

そう感じたことがあるなら、あなたもすでに“手段の目的化”に片足を突っ込んでいるかもしれません。

目的を達成できる人、できない人——違いはどこにある?

『目的を達成できる人』と『何度やっても達成できない人』。この違いはどこにあるのでしょうか?

大きな要因のひとつが、「目的と手段の混同」です。
特に広告業界や企業組織の中では、手段が目的にすり替わるケースが頻発しています。

下記は、『広告代理店あるある』です。きっと、あなたにも身に覚えがあるはずです。

【解説】「目的」と「手段」が入れ替わってしまうとは?

そもそも、「目的が手段になる」とはどういうことでしょうか?

目的:何を達成するのか
手段:どうやってそれを達成するのか

本来、手段は目的のために存在します。しかし、気づかぬうちに「どうやるか」ばかりに意識が向き、「何のためにやるのか」を見失ってしまうのです。

広告代理店でよく見られる「目的と手段の逆転」5選

①営業会議の開催が目的になってしまう・・・

これが、最も多いパターンです。特に天下りの素人社長や役員が多い企業では顕著です。

  • 本来の目的:クライアントに価値ある提案を届ける

  • すり替わった目的:営業会議を円滑に進める、会議のための資料作成

  • 結果:クライアント提案より会議準備にリソースが偏る

➡ まさに「会議のための仕事」になってしまう典型例。会議の為の会議まで実施する場合もあります。

中には、全体会議に向けて→部の会議→課の会議と、全体会議前に複数回の会議を実施し、会議のネタ集めだけの為に複数の日程を消化する企業まであるのが現実です。

②プレゼンの機会を得ることが目的になる

  • 本来の目的:最適な広告戦略を提案し、成果につなげる

  • すり替わった目的:プレゼンの場を獲得すること

  • 結果:プレゼン実施だけで満足し、成果検証が不十分

➡ 「登壇=ゴール」という錯覚に陥る危険。まさに上記の会議に通じる現象です。会議のネタ集めの為に、勝ち目のないプレゼンに参加をしてしまう状況です。

③無難に仕事を終えることが目的になる

  • 本来の目的:売上や成果を最大化する提案をする

  • すり替わった目的:トラブルを避け、波風立てずに終わること

  • 結果:攻めの提案ができず、守りに入った惰性業務に

➡ 新しい事にチャレンジすことの重要性を理解していない上司や社長がある企業に良くあるパターンです。新しいことにチェレンジして失敗して評価を下げるくらいなら、何もしない方がいい。と社員が委縮している状況です。未来はありません。

 

④広告媒体を売ることが目的になる

  • 本来の目的:クライアントに最適な広告戦略を提案する

  • すり替わった目的:自社の在庫を売り切ること

  • 結果:値引きありきの提案、媒体都合での営業

➡ 自社都合で、利益の多いメディアを強引にセールスするような状況です。顧客離れは防ぎようがありません。

 

⑤勉強することが目的になる

  • 本来の目的:知識を業務に活かし、提案力・成果を高める

  • すり替わった目的:とにかく学び続けること自体が目的化

  • 結果:知識は蓄積されるが、行動と提案にはつながらない

➡クライアントに寄りよい提案をする為に勉強をするはずが、社内アピールだけの為に見当違いの方向に進んでしまっているような状況です。

 

なぜ「会議」が最も危険なのか?

広告業界では特に、①「会議の目的化」が深刻です。

なぜ会議が増えるのか?

  • 成果が出ていない → とりあえず会議を開く

  • 現場の状況が見えていない → 数値報告の会議が増える

  • 意思決定が遅い → 承認のための会議が多くなる

会議中心の働き方が招く“負のスパイラル”

  • 会議のために資料作りを始める(特に金曜〜月曜がその時間に)

  • 会議のためにクライアント訪問をセットする

  • 会議が“仕事の中心”になり、本質的な提案が後回しに

➡ クライアントのためでなく、「社内の会議のため」に働いてしまう。

手段が目的化しないために必要な3つの習慣

✅ 1. 目的を言語化する

この仕事は「誰の」「どんな課題」を「どう解決するため」にあるのか?
を明確にしましょう。

NG例:今週の会議資料を作る
OK例:クライアントの現状課題を明らかにし、広告戦略を提案するための資料を作る

✅ 2. 手段と目的を常にセットで考える

この“手段”は“目的”に直結しているか?と常に問いましょう。

NG例:営業報告のためにアポを取る
OK例:課題発見のためにアポを取り、提案につなげる

✅ 3. 成果で評価する文化を育てる

会議の頻度や資料の枚数ではなく、クライアントの成果で仕事を評価しましょう。

NG例:報告会をきちんとやった=OK
OK例:売上・反響が向上した=OK

【まとめ】「何のために?」を常に問い直そう

「目的と手段の混同」は、すべての仕事の質と生産性を下げる大きな原因です。

✅ 何のための仕事か?
✅ 本来のゴールは何か?
✅ 今の行動はそこに向かっているか?

この3つを自分に問い続けることで、“会議のための会議”から脱却し、真に価値ある仕事ができるようになります。

とは言っても、決定するのは役員連中です。このような提案をすると孤軍奮闘で立場が危うくなるかもしれません。そのような場合は転職が良い案かもしれません。なぜならこのような企業には未来が無いからです。

しかし、このような状況を変えるべく苦労をすることは、自分の成長につながることも間違いありません。自分を信じて頑張ることも大切なのです。