メディア接触率の変化とその影響

広告豆知識

“スマートフォンが手放せないあなた。そんなあなたがテレビを見ている時間はどのくらいでしょうか?
情報はどのように取得していますか?そして、その情報をどれだけ信頼していますか?

ここ数年で私たちの生活はデジタル化が進み、情報の取得方法も多様化しています。

この記事では、博報堂DYメディアパートナーズの2017年の「メディア定点調査」の結果をもとに、
私たちが日々接触するメディアとその接触時間、そして情報に対する信頼性について詳しく解説します。

この洞察は、マーケティングや広告戦略における貴重な指針となるでしょう。

2017年度メディア接触調査の分析とその影響

現代社会では、多種多様なメディアが存在し、
それぞれのメディアとの接触率は『人々の生活、行動、そして消費者としての決定』に大きな影響を与えます。
株式会社博報堂DYメディアパートナーズの2017年度の「メディア定点調査」では、このメディア接触率の変化について詳しく調査されています。

メディア定点調査の概要

この調査は、2006年から毎年実施されており、東京・大阪・愛知・高知の4地点に住む15歳から69歳までの男女2,496名を対象としています。
調査対象となるメディアは「テレビ」「新聞」「雑誌」「ラジオ」「パソコン」「タブレット端末」「携帯電話&スマートフォン」の7メディアです。

メディア接触調査結果の分析

2017年度の結果から明らかになった主なポイントは、すべてのメディア(タブレットを除く)での接触時間が減少し、
結果として1日当たりのメディア総接触時間が393.8分から378.0分に減少したことです。
これは、1週間で約16分間の減少を意味します。

特に注目すべき点は、これまで増加を続けていた「携帯電話&スマートフォン」の接触時間が90.7分から90.2分へと微減したことです。

しかし、他のメディアの接触時間も減少しているため、
タブレットと合わせたモバイル端末(タブレット+携帯/スマホ)のシェア率は増加し、調査以来初めて30.5%と3割を超えました。

 

メディア接触と生活者の行動パターン

 

人々のメディアとの接触時間は、生活スタイルや情報収集の行動パターンに深く関連しています。
モバイル端末と接触する習慣は安定していますが、それと並行してテレビの接触時間も大きく変わっていないことから、
モバイル端末と接触する時間が限界に近づいているのかもしれません。

なぜなら、一日の時間は限られており、特定のメディアに接触する時間が増えると、
他のメディアとの接触時間が減ることを意味します。

このことから、テレビの視聴時間が大きく減少しない限り、
スマートフォンの接触時間が今以上に増加することは難しいでしょう。

また、すべてのメディアにおいて、1時間未満のライト接触層の比率が増えているという点も注目です。

これはメディアの選択肢が増えていることが一因と考えられます。

広告代理店の仕組み

人々は情報を多角的に収集し、異なるメディアを組み合わせて使用する傾向が強まっているのです。

 

情報に対する信頼性

メディア接触時間の変動と同じくらい重要な要素として、情報の信頼性があります。

調査結果によると、「インターネットの情報は、うのみにはできない」という認識が71.7%から79.0%へと7.3ポイント上昇しました。
さらに、「世の中の情報量は多すぎる」という認識も42.1%から52.0%へと約10ポイント上昇しました。

これらの結果は、情報の信頼性に対する意識の高まりを示しています。
消費者は、一方的に提供される情報を無批判に受け入れるのではなく、
情報の質や信頼性を評価するスキルを持っています。

これは、広告業界にとって重要な意味を持つものであり、
信頼性の高い情報提供が求められる時代と言えるでしょう。

 

まとめと見越し

2017年のメディア接触調査からは、

  • メディア接触時間の減少
  • モバイル端末との接触時間の上昇限界
  • 情報の信頼性に対する意識の高まり

など、重要な傾向が見受けられました。
しかしながら、最も注目すべきは、特に40代から60代以降のスマートフォン普及率の増加です。

若年層、特に大学生から20代のスマートフォン接触時間は既に飽和点に達しており、
普及率はほぼ100%と考えて差し支えありません。

一方で、高齢者層におけるスマートフォンの普及率と接触時間はまだまだ伸びる余地があります。
この傾向は、広告戦略やマーケティング施策を考える際の重要な視点となります。

情報化社会が進む中で、消費者は多種多様なメディアを通じて情報を得ています。
その情報の質と信頼性が、消費者の行動を大きく左右するようになりつつあります。

広告業界はこの現状を理解し、適切な戦略を立てることが求められています。

これらの分析を元に、企業は広告戦略を最適化し、顧客の信頼を勝ち取り、自社のブランド価値を高めるための施策を実施すべきです。
メディア接触率とその変化を理解することは、これからもますます重要となるでしょう。




PDFは下記よりダウンロード可能です⬇

 

博報堂DYメディアパートナーズ調査資料

 

 

 

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