“押し紙”の実態、写真が暴く衝撃の真実
新聞業界に根深く残る「押し紙」問題・・・。これは、数字だけでは到底伝わらない“構造的な闇”です。
しかし、今回公開された“現場写真”は、その実態を誰の目にも明らかにしました。
この記事では、調査報道メディア『MEDIA KOKUSYO(メディア黒書)』が公開した3枚の証拠写真をもとに、押し紙問題のリアルな姿を紹介します。
『MEDIA KOKUSYO』──押し紙問題を追い続けるメディア
『MEDIA KOKUSYO』は、新聞業界の「押し紙」問題を長年にわたり徹底調査し、証拠に基づく報道を行っているニュースサイトです(私見)
特定の新聞社に忖度せず、現場の証言と写真を積極的に公開。今回の3枚の証拠写真は、以下のリンクから閲覧できます。
写真1:白昼堂々、積み込まれる「処分新聞」
最初の写真は、昼間の明るい時間帯に撮影されたもの。新聞販売店のトラックへ新聞が積み込まれる様子が写されています。
注目すべきは、作業員が土足のまま新聞を踏みつけて作業を進めている点。
その無造作な扱いは、これらの新聞が“配達される前提のものではなく、廃棄が前提の押し紙”であることを強く印象づけます。
また、周囲を気にしつつも、作業は手慣れた様子。「日常的に行われている行為である」ことがうかがえます。
写真2:人目を避け、密かに行われる新聞処分
2枚目の写真は、人通りの少ない夜間や深夜に撮影されたもの。
新聞はひっそりとトラックへ積み込まれ、誰にも気付かれないよう慎重に処分されています。
写っているのは大量の新聞の束。これが日々繰り返されているのだとすれば、資源の無駄遣いとしても重大な社会問題です。
写真3:「もったいない精神」と真逆の現場
3枚目の写真は、特に強烈なインパクトを放ちます。
新聞社が掲げる「もったいないキャンペーン」の広報物と、現場で日常的に処分される大量の新聞の束。その皮肉なギャップが、押し紙問題の本質を鋭く浮き彫りにしています。
とりわけ毎日新聞は、押し紙率が50〜70%に上ると指摘されており、広告主にとっても極めて深刻な問題です。
社会の動き──国会議員会館での全国集会も開催
押し紙問題は、新聞業界内だけの話にとどまりません。
2018年11月には、国会議員会館で全国集会が開かれ、販売店関係者や有識者らが集結。
この問題が業界の枠を超えた社会問題であることを示しました。
『MEDIA KOKUSYO』は現在も継続的に調査記事を発表し、公正取引委員会への申し入れや新聞社への情報公開請求も行われています。
ただし、新聞業界側による公式な是正措置や第三者機関の調査報告は、いまだに確認されておらず、問題の解決には至っていません。
ここで疑問!なぜ国会議員が問題視しているにも関わらず“押し紙”はなくならないのか?
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まとめ:写真が暴く“数字では見えない構造”
今回の3枚の写真は、押し紙問題の**“見えない構造”を一目で理解させる衝撃的な証拠**です。
ここで問われているのは、単なる数字の不正ではありません。
**読者、販売店、広告主のすべてに影響を及ぼす「構造的な不正」**です。
とりわけ広告主は“発行部数”を信じて広告費を支払っているため、この問題は無関心ではいられない現実です。
健全なメディア環境を守るためにも、今後さらに問題の実態を直視し、業界の透明化を求める声を高めていくことが必要です。
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