オンライン動画広告 vs テレビCM:広告主が知るべき5つの決定的な違い

デジタル広告

スマートフォンの普及、SNSの浸透、そしてテレビ離れ。これらの変化は、広告戦略の再構築を迫る要因となっています。

特にオンライン動画広告は、視聴態度・配信環境・費用対効果の面で、従来のテレビCMとは全く異なる特性を持っています。

 

オンライン動画広告 vs テレビCMの違いとは!

本記事では、広告主がメディア選定を行ううえで押さえるべき「テレビCMとオンライン動画広告の違い」を5つの視点から整理します。

 

1. 若年層のテレビ離れと動画視聴の急増

スマートフォンとSNSの普及に伴い、30歳未満のテレビ離れが顕著になっています。2024年のNHK国民生活時間調査によると、10代~20代のテレビ視聴時間は1日あたり平均50分を下回り、同世代のスマートフォンによる動画視聴(YouTube・TikTokなど)は2時間を超えるという結果が出ています。テレビを「まったく見ない」と回答した若年層は30%を超え、すでに主な視聴メディアはオンライン動画へと移行しています。この傾向は今後、30代以上にも広がっていくと見られています。

2. 視聴姿勢の違いが与える広告効果

テレビCMは「ながら視聴(Lean Back)」が主流で、家事や食事をしながら受動的に流れてきた映像を見る傾向があります。

もともとはラジオに象徴される視聴形態でしたが、近年のテレビも同様に“ながらメディア”としての色合いを強めています。

その背景には、出演者のワンパターン化、番組構成の質の低下があると想定できます。どの番組を見ても同じ出演者で、番組内容も似たり寄ったりという状況ですので、慢視聴者が積極的に向き合うコンテンツとしての存在感が薄れてきていることが一因といえるでしょう。

一方、オンライン動画広告は「前のめり視聴(Lean Forward)」です。スマートフォンやPCに注目しながら視聴しているため、情報への選別意識が強く、広告への集中度が高まります

 

3. スキップ機能とコンテンツ設計の必要性

オンライン動画広告は「スキップ可」が基本。

YouTubeなどでは5秒以内に視聴者の興味を惹けなければ離脱されるため、冒頭設計が極めて重要です。ユーザーに“自分ごと化”してもらえる演出が求められます。

テレビCMにはスキップ機能はありませんが、ながら視聴で見流されがち。ブランドの認知獲得には強い一方、記憶への定着には課題が残ります。

 

4. コストとターゲット設定の柔軟性

オンライン動画広告は、少額予算でも出稿可能。さらに細かなターゲティングができるため、無駄の少ない広告配信が可能です。尺の自由度やクリエイティブの柔軟性も魅力で、中小企業にも導入しやすい媒体です。

一方で、テレビCMは高額で、全国ネット15秒枠で200万円を超えることも。出稿前の審査も厳しく、費用・制作・出稿に高いハードルがあります。

近年では、まずオンライン動画でA/Bテストを行い、成果の良かったクリエイティブをテレビCMで展開する戦略をとる企業も増えています。

 

5. 購買行動への直結性

オンライン動画は、動画から直接Webサイトへ誘導可能。「クリック」「シェア」「いいね」など、即時行動につながりやすいのが特長です。

特にTikTokやYouTube Shortsなどの短尺動画プラットフォームでは拡散性が高く、ユーザーが自ら発信・共有する『ユーザー生成コンテンツ(UGC:User Generated Content)』の波及効果も期待できます。

UGCとは、視聴者自身が企業の商品・サービスに関連する投稿を行うことで、広告主が意図しない形で自然な拡散が生まれる仕組みです。

対してテレビCMは、視聴後に別デバイスで検索・閲覧してもらう必要があり、導線が間接的。即時行動への誘導には弱点があります。

 

まとめ:広告戦略における“使い分け”がカギ

オンライン動画は「ユーザー主導」のメディア。支持されるコンテンツ設計ができれば即行動につながる可能性も高い。一方で、潜在層への広範なリーチにはテレビCMがいまだに有効です。

大切なのは、どちらか一方に偏るのではなく、「目的とターゲットに応じた使い分け」が大切です。

たとえば、

  • 顕在層へ短期的に成果を出したい → オンライン動画広告
  • 潜在層へのブランド認知を拡大したい → テレビCM

さらに、電車内サイネージ、駅構内ビジョン、映画館シネアド、屋外大型ビジョンなどと組み合わせたメディアミックス展開も、広告効果の最大化には有効です。

予算・目的・ターゲットに応じて、最適なメディア戦略を設計する視点が、これからの広告のプランニングには求められます。

 

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