コラム

一歩先の印刷会社

紙メディアの衰退により、斜陽産業になっているのは新聞社や出版社だけではありません。
印刷業界も同様に厳しい状況になっています。

『2010以降の10年間で印刷業界の市場規模は30%縮小する』という統計もあります。

 

大手印刷会社は、資金力を活かしてデジタル化に対応をすることで新しいビジネスモデルに取り組んでいます。
印刷とは全く関係の無い仕事が急激に増えています。

しかし、資金力の無い中小規模の印刷会社では簡単ではありません。

 

(参考)
大手印刷会社とは、凸版印刷と大日本印刷の2社。
日本の印刷業界の市場この2社で殆どを占めています。日本の印刷業界の90%以上が中小企業です。

 

 

印刷業界が厳しい要因

 

印刷業界が厳しい要因は、大きく2点あります。

 

  1. 印刷物の減少:
    新聞、出版物を中心とした『出版印刷』、チラシなどの『商業印刷』ともに市場が縮小している。
  2. 高コスト:
    印刷というのは、受注する枚数が多ければ多いほど儲かる仕組みになっています。
    1枚受注するのと100枚受注するのも輪転機を回すコストは大きく変わりません。
    10万枚、100万枚と枚数が増えるとコストは安価になり利益が上がる仕組みになっています。
    印刷物の受注枚数の減少はコストの増加となり利益を圧迫しています。

では、このような市場において、印刷会社はどうすればいいか?考えてみましょう。

 

印刷業界が取り組むべきビジネスモデルは?

はっきりしていることは、
『紙』という商品は減少することはあっても、増加することは無いということです。

つまり、紙を中心としない新しいビジネスモデルを構築しない限り成長することはできないということです。

『紙を中心とした印刷業というという業態を変える』これは前提です!

 

 

デジタル化に対応

 

印刷という仕事を続ける限り、
大型の輪転機を減らして、デジタル対応の印刷機を導入する。というのは基本でしょう。

大型の輪転機は、ニーズが減っているにも関わらず場所を必要とするだけですので、台数は減らしていかなめればいけません。
「ニーズがあった時の為に一応確保しておく」という考えは不要です。

大型の輪転機の代わりにはデジタル対応の印刷機の導入を促進します。
ただし、デジタル対応の印刷機を導入したからといって、幅広く個人から印刷物の受注をするのは難しいでしょう。
名刺や封筒の印刷などは、アスクル等と勝負しても勝てません。

デジタル化の推進と同時に、地元企業などに対する『どぶ板営業』は外せません。

 

紙に価値を付ける

 

『紙』の市場は縮小していきますが、
パンフレット、チラシ、案内資料など特定の分野でのニーズが無くなることはありません。

しかし、「綺麗に印刷できます」「他社より安価に印刷します」ではニーズはありません。
『紙』に付加価値を付けるビジネスモデルは必須です。

今、最も効果的なのは『AR(拡張現実)』と『VR(仮想現実)』です。
紙とスマホを連動させる手法は主流になることは間違いありません。

そして、『AR』と『VR』に関しては、どの会社を組むか?が非常に重要です。

デジタル分野はメールなどでのやり取りが増えていますが、このような大事な事をメールのやり取りだけで成功させることは不可能です。

『営業力』『アイデア力』『企画力』そして『対面でのしっかりとしたフォロー体制』のある会社を組むことが重要です。

 

しっかりとした会社を知りたい方は、お問い合わせください。オススメの会社をご紹介いたします!

 

コンサルティン(マーケティング)能力を磨く

印刷会社が受注する『パンフレット』や『チラシ』は売り上げに直結する商品です。
顧客のWebサイトにも連動しているはずです。

いわゆる顧客の心臓部です。

印刷物だけを言われるままに受注しているだけでは成長はありません。
それだけでは、値引き交渉しか相談されなくなります。

せっかく心臓部といえる商品の受注をしている訳ですから、
売上を上げる為の【Webマーケティング】を提案する能力は必要です。

【売上施策の提案に合わせて、印刷物を受注する】という業態を目指さなければいけません。

 

まとめ

印刷会社は、単なる印刷物の受注広告代理店の下請けだけでは未来はありません。

広告代理店と競合する意識を持って『コンサルティング会社』へ業態を変える意識が必要です。

広告代理店の営業をリクルートするくらいの意識が必要です。

 

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