新たなサービスや商品のリリース時には、
その情報を積極的に『セールス』したくなるというのが一般的な人間の心理です。
『セールスについて、しつこくするべきか？』
『それとも嫌われることを避けるために控えるべきか？』
これは多くのビジネスオーナーやマーケティング担当者が抱える疑問でしょう。
ここで私が断言します。『セールスは、ある程度、しつこく行うべき』ということです。
特に商品のラインナップや提供するサービスが多い企業にとっては、繰り返しセールスすることが重要なのです。
顧客は企業のことをどれだけ知っている？-効果的なセールスの重要性
理由はシンプルです。
『顧客はあなたの企業の全てを理解していません』
顧客が、一度商品を購入したとしても、それがあなたの企業の全てを理解しているわけではありません。
あなたが様々な種類のサプリメントを販売している企業だとしても、顧客はそれを必ずしも認識していないのです。
したがって、ビジネスチャンスを広げるためには、顧客に自社の情報を継続的に提供することが必要です。
私自身、オンライン通販会社「アスクル」で名刺を作成した経験があります。
私はアスクルが文房具の通販会社であることを知っていましたが、他に何を提供しているのかは特に認識していませんでした。
しかし、名刺作成のためにメール登録をしたところ、
それ以降アスクルからのメールマガジンが届くようになり、その中には名刺以外の様々な商品の情報が含まれていました。
私は初めてペット商品の存在を知ったのは、アスクルからのメールマガジンを通じてでした。
それをきっかけにアスクルのウェブサイトを訪れ、
アスクルがPC関連商品や家具、キッチン用品、飲料、食品、医療品など、多岐にわたる商品を提供していることを知りました。
これは、アスクルが繰り返し情報を提供してくれたおかげで得られた知識です。
大企業であるサントリーも、顧客が企業全体の情報を把握していない現状を持っています。
例えば、顧客がサントリーのセサミンを購入したとします。その後、セサミンの定期購入や割引セールの情報が届くことは間違いありません。
しかし、それだけでは、サントリーが青汁や化粧品も提供しているという情報には気づきにくいでしょう。
顧客に全ての商品・サービスの情報を理解してもらうためには、何度も情報を提供することが重要です。
セールスは案内だ！ビジネスチャンスを逃さないための秘訣
実際のビジネス現場でも同様の現象が見られます。
たとえば、印刷会社が定期的に封筒を提供しているだけでは、新たに開始したWebサイト作成サービスの情報は顧客に伝わりません。
また、ダスキンが玄関マットの提供だけを行っていると、
新サービスとして開始したエアコンクリーニングや家事代行サービスの存在に気づいてもらうことは難しいでしょう。
つまり、「顧客は自社の提供しているサービス以外には興味がない」というのは誤った判断であり、
それがビジネスチャンスを他社に奪われる原因となる可能性があります。
たとえ無関係に思えるサービスであっても、積極的にそれを顧客に提供し、自社の存在を認知してもらうことが大切です。
セールスはしつこくするべきか？のまとめ
結論として、セールスはただの「売りつけ行為」ではなく、
企業が提供する価値を顧客に「案内」する重要なプロセスなのです。
企業が提供する価値を広く、そして正確に伝えることにより、ビジネスチャンスを広げる可能性が増します。
そのため、積極的な情報提供と顧客へのケアを維持し、ビジネスの成長を促進することが重要となります。
さらに、あなたの企業が提供する製品やサービスの全範囲を顧客が理解し、利用するためには、顧客との良好なコミュニケーションが必要です。
その一環として、
- 『新商品やサービスのリリース』
- 『アップデートの通知』
- さらには『お得なクーポンや特典の提供』
など、
積極的な案内を通じて顧客との関係を深めていきましょう。
そして忘れてはならないのが、顧客に対する感謝の意を示すことです。
例えば、『長期間ご利用いただいている顧客に対する感謝のメッセージ』や、『誕生日や記念日に向けた特別な提案』など、
顧客を大切にする態度がセールスにも反映されるべきです。
これにより、顧客はあなたの企業により深くつながりを感じ、リピート購入や新サービスの利用につながる可能性が高まるのです。
最後に、良質なセールスとは『顧客のためになる情報を提供する』ことであるという意識を持つことが重要です。
それが顧客の信頼を築き、ビジネスチャンスを逃さないための最大の秘訣です。
企業と顧客との間に信頼関係を築くことで、長期的なビジネス成長を実現できるのです。
そのために、”セールスは案内だ”という視点を忘れずに、自社の価値を伝えるセールス活動を行いましょう。
