広告代理店売上ランキング2015年度版
インターネットの普及に伴いランキングの変動が激しくなってきた広告業界。
広告代理店の売上ランキングは、
インターネット系のメディアレップなどの広告会社を含まないことが慣例でしたが、
除外することが不自然になってきましたので、
今回はインターネット系の広告会社を含んだランキングをご紹介いたします。
インターネット系の広告会社の上位進出が目立ってきましたが、
上位3社の大手広告会社は不動です
(上位3社とは、大手広告代理店といわれる電通、博報堂、アサツー・ディ・ケイの3社です)
この3社の売上には特徴があって、
アサツー・ディ・ケイの倍が博報堂、博報堂の倍が電通という売上構成が長い間続いています。
上位3社以外では、4位の大広がサイバーエージャントに抜かれて5位になりました。
6位のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの伸び率を考慮すると6位になるのも時間の問題かもしれません。
広告業界の4位といえば、大広というのが当たり前の時代は終了しました。
上位3社以外で安泰なのはジェイアール東日本です。
JRという人気の高い交通広告を管理しているのは大きな強みです。
東急エージェンシーは順位を下げ続けています。
数年前に最大のメインクライアント(イトーヨーカドー)を失ってから大きな案件の獲得には至っていないと言われています。
2015年の広告代理店のランキングの上位10社
- 株式会社電通(総合広告代理店)1兆5351億円
- 株式会社博報堂(総合広告代理店)6587億円
- 株式会社アサツー・デイ・ケイ(総合広告代理店)3520億円
- 株式会社サイバーエージェント(デジタルエージェンシー)1421億円
- 株式会社大広(総合広告代理店)1400億円
- デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(デジタルエージェンシー)1174億円
- 株式会社ジェイアール東日本(交通系ハウスエージェンシー)1052億円
- 株式会社東急エージェンシー(交通系ハウスエージェンシー)954億円
- 株式会社読売広告社(総合広告代理店)716億円
- 株式会社オプト(デジタルエージェンシー)640億円
続きまして、11位から20位を見てみましょう。
11位、12位にはインターネット系の広告会社のランクインが目立ちます。
結果としてTOP20位の中でインターネット系の広告会社が5社ランクインしています。
多くの方が知らない会社名が増えてきました。
数年前には考えられなかった状況です。
数年後にはTOP10の半分はインターネット系になるでしょう。
- ⑪株式会社セプテーニ(デジタルエージェンシー)612億円
- ⑫株式会社アイレップ(デジタルエージェンシー)580億円
- ⑬株式会社デルフィス(トヨタ系ハウスエージェンシー)537億円
- ⑭株式会社電通東日本(電通子会社)471億円
- ⑮株式会社クオラス(フジサンケイグループ)420億円
- ⑯株式会社電通九州(電通子会社)410億円
- ⑰株式会社朝日広告社(朝日新聞ハウスエージェンシー)397億円
- ⑱株式会社日本経済社(日本経済新聞ハウスエージェンシー)364億円
- ⑲株式会社日本経済広告社(日本経済新聞ハウスエージェンシー)315億円
- ⑳株式会社フロンテッジ(ソニー系ハウスエージェンシー)294億円
赤字はインターネット系です。
上位3位を除いては、
親会社のハウスエージェンシー、またはインターネットに特化しているかことが、上位20位にランキングされる特徴と言えます。
つまり、親会社のフォローが無い会社は、
インターネットに特化した仕事をしない限りランキングの上位には入れないという状況が明確になってきています。
新聞系は朝日新聞と日本経済新聞がTOP20にかろうじてランクインしています。
(読売広告社は読売新聞のハウスではありません)
しかしながら、近いうちにTOP20からランク外になるでしょう。