ターゲティング広告の歴史
テレビ広告を抜いて、広告メディアのNo.1になった『インターネット広告』
インターネット広告が進化した最大の要因は「ターゲティング力」と言っていいでしょう。
インターネット広告の初期は、『バナー広告』と『テキスト広告』を単純に掲載するだけでした。
つまり、広告の内容にマッチしたWebページに広告を掲載するだけです。
その手法は、「編集コンテンツの内容に合わせて広告を貼る」というマスメディアと変わらぬアナログ手法と言えます。
その為、当時はインターネット広告に対する関心は薄く、
多くのリーチが見込めるマスメディア中心のプランニングに注力していたのが実情です。
その後、インターネット広告を大きく変える転機が訪れます。
それが、『アドサーバー』の登場です。
『アドサーバー』とは『インターネット広告配信用のサーバー』であり『編集コンテンツを配信するサーバー』とは別のサーバーです。
つまり、広告コンテンツを編集コンテンツの内容とリンクして掲載する方法から、ターゲットに合わせて広告を配信する方法に進歩したのです。
その結果、Webページは『編集コンテンツサーバー』と『アドサーバー』が組み合わさって表示されるようになり、
利用者ごとに異なる広告が表示される仕組みが完成します。
編集コンテンツではなく、利用者の属性に合わせて広告が配信される『ターゲティング広告』が完成したのです。
ターゲティング広告の種類
ターゲティング広告といっても、ターゲティングの種類は様々です。
『性別』『年齢』『地域』『曜日』『時間帯』『デバイス』『サイトカテゴリー』『趣味』『リターゲティング(行動履歴)』『サイトターゲティング(検索履歴)』など。
クライアントのニーズに合わせた、より詳細なターゲティングが可能になっています。
IPアドレスやクッキー等の技術を併用することで、様々な手法で広告を配信できるようになったのです。
しかし、ターゲティング広告はこれだけで終わりではありません。
ターゲティング広告は効果的なアプローチが可能ですが、人気の向上に合わせて利用する企業も多くなります。
結果として、ターゲティング広告上での競争が激しくなります。
また、生活者も増加する情報を選別するようになり、1回の広告だけで効果が得られる可能性は非常に低くなりました。
そこで登場するのが「リターゲティング広告」です。
リターゲティング広告とは
ターゲティング広告の中で最も人気を得たのが『リターゲティング広告』いわゆる『行動ターゲティング』です。
『リタゲ』と呼ばれます。
Web利用者の『閲覧履歴』『検索履歴』『購買履歴』『反応(広告に対する反応)履歴』などにより広告を配信します。
あなたも、旅行を調べた後の当面の間、旅行に関する広告が表示され続けた経験はあるはずです。
それが、『リターゲティング広告』です。
旅行を調べた=旅行が好き・近々旅行にいくはずだ。と判断されているのです。
顕在層に、確実にアプローチできることから非常に大きな人気を得ることになります。
リターゲティング広告の人気の秘密
顕在層にアプローチできることにより大きな人気を得る『リターゲティング広告』ですが、
最も大きな特性は上記で記載した『後追い機能』です。
生活者は、Webで調べて即決することは多くありません。
特に旅行のような高額商品は、ある程度の時間を掛けて比較検討を繰り返します。
その為に、ターゲットを特定の期間追い続ける『リターゲティング』広告は、
ターゲットを逃がさない広告と判断され大きな支持を得ることになったのです。
「リターゲティング広告」はインターネット広告において定番の戦略といえますので、
しっかりと覚えておきましょう。
リターゲティング広告の課題
広告主から大きな支持を得ている『リターゲティング広告』ですが、広告主の支持=生活者の支持ではありません。
生活者は「なぜ自分の趣味を知っているんだろう?」と、個人情報を知られている不安感・不信感は必ず抱きます。
その為、2014年からは行動ターゲティング広告の共通するアイコンとして【JIAAインフォメーションアイコン】もスタートしています。
インターネット広告の進化はまだまだ続きますが、生活者に対する透明性の確保、個人情報に対する取り組みも同時に進行しています。
生活者の検索時のクッキー情報なども規制されるようになってきます。
このあたりは試行錯誤が続きますが、インターネット広告が衰えることはありません。
在宅・外出などの行動様式に関係なく、「常に安定したユーザーが存在するインターネット広告」の最新情報は非常に大事です。
引き続き情報提供を心掛けていきます。
位置情報を活用した最新の広告手法『ジオターゲティング広告』もしっかり覚えておきましょう!
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