新型コロナウイルスの大流行は、世界中のあらゆる業界に大きな影響を及ぼしました。
特に広告業界は、テレワークなどによる『テクノロジーの進化』宅配などの『消費者の行動変化』
そして、環境や社会に対する意識の変化など様々な要因により、大きな変革の最中です。
本日は、2023年度の広告業界の最新トレンドを、コロナ後の変化も踏まえながら考えてみましょう。
2023年度:コロナ後の最新トレンド
コロナ後の消費者の変化などを考えると、最新トレンドは大きく11のカテゴリ-に分かれます。
①メタバースの台頭
仮想環境での広告はこれまでもVRやARを中心に進展してきましたが、
メタバースの人気と共にその価値は飛躍的に増してきています。
ブランドが仮想空間でのプレゼンスを強化し、ユーザーとの新しい関係の構築を模索しています。
②サステナビリティへのコミットメント
環境問題や社会的課題への関心が高まる中、環境にやさしい広告が増えてきています。
ブランドがサステナビリティを前面に打ち出し、リサイクルを強調するような広告も増加傾向です。
その結果、消費者は単なる商品の価値だけでなく、
ブランドの価値観や社会貢献に対する企業の姿勢に対する注目度を上げてきています。
③データプライバシーとの新しい関係
近年、広告もプライバシーを守る必要性が増してきています。
データプライバシーに関する規制が世界中で強化され、広告の配信手法やマーケティング戦略が変革を迫られています。
クッキーレスの時代を迎え、よりパーソナライズされた広告配信の方法が求められています。
今後も、個人情報を利用しない新しい技術開発が進むでしょう。
④AIと機械学習の進化
コンピュータの精度は年々向上しています。
広告最適化や、個人に合わせたクリエイティブ生成、消費者の行動予測などの領域で、AI技術の活用が急速に進んでいます。
⑤ショートフォームコンテンツの活用
短いコンテンツの人気が上がってきています。
Youtubeでもショートコンテンツの視聴をメインとする人が増えてきています。
TikTokの人気も続き、Instagram Reels(最長90秒の縦動画を作成・投稿・発見できる機能)も人気です。
今後もこのような広告形式の開発、そして広告活用が増えることが予想されます。
⑥D2C (Direct to Consumer)の普及
企業が直接消費者に商品を届ける方法が増えてきています。
このような、中間業者を排除して消費者に直接アプローチするD2Cモデルは更に浸透していくでしょう。
その結果、デジタル広告のニーズがより重要になってきます。
⑦リモートワークとデジタルファーストの時代
多くの企業がリモートワークを採用するようになり、
デジタルプラットフォームへの依存が増大しました。
コロナ後、出社が増えニーズは落ち着きを見せていますが、
オンライン上での、BtoBブランディングや広告活動は今後のニーズが続くでしょう。
⑧e-コマースの急成長
オンラインショッピングの利用が急増し、これに伴う広告戦略や購買体験の最適化がより重要となっています。
新しいショッピングサイトやアプリの増加も続くでしょう。
⑨バーチャルイベントとエクスペリエンス
実際のイベントが難しくなったことから、バーチャルな空間でのイベントやフェスティバルが増加しました。
リアルなイベントが回復しましたが、リアルなイベントとバーチャルを組み合わせる手法が普及する可能性があります。
⑩健康と安全への新しい関心
安心して利用できるブランドやサービスが求められるようになり、
広告の中でもその健康や安全性が強調される傾向が強まっています。
除菌や安全性を強調する広告は今後も増えるでしょう。というより、そこは当たり前になるかもしれません。
⑪ローカル志向の強化
グローバリゼーションに対し、消費者はローカルな特色に再び関心を持つようになっています。
地域の伝統や文化を尊重し、それを支援する動きが強まっています。
地域性を意識した行動が増えてきたことで、
地域限定の広告キャンペーンやローカルなストーリーを取り入れた広告の人気が増えてくるでしょう。
上記のトレンドを考えると、広告業界は常に変化が必要な業界であることが分かります。
広告業界で働く人は、上記のようなの変化に敏感になり、柔軟に対応し続けなければいけません。
新たな時代の変化を恐れず、むしろチャンスと捉え、常に学び、進化し続ける心構えが求めらます。
そして、そのような人材に対するニーズも増えていくでしょう。
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