プロモーションメディアとは?日本の広告費の約21%を占める存在の実態【2026年最新版】

マスメディア・広告媒体

あなたは「プロモーションメディア」についてご存知でしょうか?

その名前を聞いても、一体何を指すのかピンとこない方も多いかもしれません。

しかし、このプロモーションメディアは、実は『日本の総広告費8兆623億円(2025年・史上最高)のうち、約21%を占める1兆7,184億円規模の巨大市場』なのです。

📊 2025年 日本の広告費(電通調べ・2026年3月発表)

総広告費:8兆623億円(前年比105.1%・5年連続成長・4年連続過去最高・史上初の8兆円超え)

  • インターネット広告費:4兆459億円(構成比 50.2%・初の過半数)
  • マスコミ四媒体広告費:2兆2,980億円(構成比 28.5%)
  • プロモーションメディア広告費:1兆7,184億円(構成比 21.3%)

出典:電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月5日発表)

今回はそんなプロモーションメディアについて、最新データをもとに深掘りしてみたいと思います。

プロモーションメディアとは

プロモーションメディアとは、一言で表すと「マスメディア広告・インターネット広告を除く他のメディア」のことを指します。

これらは「その他メディア」「雑媒体」「SPメディア」などとも呼ばれますが、一般的には「プロモーションメディア」と称されます。

個々のメディアは小規模なものが多いですが、マスメディアやインターネット広告と組み合わせることで、広告全体の効果を高める重要な役割を担っています。

プロモーションメディア市場の現状と可能性

プロモーションメディアは「その他メディア」や「雑媒体」という名称からもわかるように、一見、サブ的な存在のように思えます。

しかし、日本の総広告費の約5分の1を占めており、その重要性は見過ごせません。

マスメディア広告やインターネット広告では届かないターゲットへアプローチする方法として、プロモーションメディアは非常に有効です。特に、販促キャンペーンとの相性が良いとされています。

2025年の実績では、インバウンド需要の拡大や大阪・関西万博・東京2025世界陸上などの大型イベント開催による人流の増加を背景に、屋外広告・交通広告・POP・イベント分野がそろって拡大し、プロモーションメディア全体として前年比102.0%・3年連続のプラス成長を達成しました。

📌 注目トレンド:デジタルOOHとリテールメディアの融合

デジタルサイネージを活用した「デジタルOOH(DOOH)」の本格普及が進んでいます。位置情報・時間帯・天候などのデータと連動した広告配信に加え、リテールメディアとの連携による購買行動への直接訴求が実現。テレビやインターネット広告との統合メディアプランニング(クロスメディア展開)への需要も急速に高まっています。

プロモーションメディアの種類と最新動向

プロモーションメディアにはさまざまな種類が存在します。

電通の分類では主に次の7カテゴリーに整理されています。

※「電話帳」は2020年より「フリーペーパー・フリーマガジン」と統合され、「フリーペーパー・電話帳」として集計されています。

① 屋外広告 ▲ 成長(+5.3%)

ビルの壁面・看板・街頭の電光掲示板など、人々が通行する場所に設置される広告です。2025年は3,042億円(前年比105.3%)と成長。ラグジュアリーブランドや飲料・コンテンツ・人材系を中心に多くの業種で活用され、DOOHがリテールメディアとの連携を加速させ、本格普及の様相を見せています。

② 交通広告 ▲ 成長(+8.6%)

電車・バス・タクシーなどの移動手段を使った広告です。2025年は1,736億円(前年比108.6%)と大きく伸長。大阪・関西万博の影響で関西圏の大型デジタルサイネージ新設が進み、タクシー広告ではAI関連BtoB企業の出稿も拡大しています。

③ 折込(チラシ)広告 ▼ 減少傾向

新聞に挟み込まれるチラシなどです。地域密着型広告に強みがありますが、新聞購読率低下や配送コスト高騰の影響を受け、出稿量は前年を下回っています。

④ ダイレクトメール(DM) ▼ 全体は減少・パーソナライズ型は拡大

大量発送型DMは郵便料金改定の影響もあり減少傾向ですが、CRMやデジタル施策と連動したパーソナライズDMへの需要は高く、質重視の活用へシフトしています。

⑤ フリーペーパー・電話帳 ▼ 減少傾向

無料配布型メディアです。グルメ・求人・住宅などで一定需要はあるものの、物流費・原材料費高騰の影響で発行部数や広告主数は減少傾向にあります。

⑥ POP(Point Of Purchase) ▲ 増加

店舗内広告です。2025年は実店舗での購買行動増加を背景に拡大。物価高による価格改定対応もあり、食品・日用品を中心に売り場戦略強化が進んでいます。

⑦ イベント・展示・映像ほか ▲ 二桁成長(+11.2%)

展示会・スポーツイベントなどを活用した広告です。2025年は4,748億円(前年比111.2%)と二桁成長を記録。大阪・関西万博、東京2025世界陸上、大型再開発、シネアド好調などが市場を牽引しました。

カテゴリー別 2025年の広告費概況

カテゴリー 2025年(億円) 前年比 主なトレンド・背景
屋外広告 3,042 +5.3% DOOH本格普及・リテールメディア連携
交通広告 1,736 +8.6% インバウンド・万博で関西圏サイネージ急増
折込広告 ▼ 減少 新聞購読率低下・配送コスト高騰
DM ▼ 減少 郵便料金改定・パーソナライズ型へ移行
フリーペーパー・電話帳 ▼ 減少 物流費・原材料高騰による発行部数減
POP ▲ 増加 物価高対応・食品・日用品の売り場戦略強化
イベント・展示・映像ほか 4,748 +11.2% 大阪万博・東京世界陸上・シネアド好調
プロモーション計 1兆7,184 +2.0% 3年連続プラス成長・リアル×デジタル融合

出典:電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月5日発表)をもとに編集

プロモーションメディアのまとめ

デジタル化が急速に進む現代社会においても、プロモーションメディアの存在は極めて重要です。

消費者に直接的かつ具体的なメッセージを届けることができ、商品やサービスの魅力を具体的に伝えることが可能です。

また、特定の地域や消費者層へ狙ったアプローチを行うことも可能で、マスメディアやインターネット広告にはない強みを持っています。

🔍 2025年以降の注目ポイント

  • デジタルOOH(DOOH)のさらなる拡大:リテールメディアとの連携が進み、購買行動に直結するリアルタイム広告配信が標準化へ
  • インバウンド需要の継続:訪日外国人を対象にした屋外・交通・イベント広告への投資が継続拡大の見通し
  • DMのデジタル施策連携:パーソナライズDMとCRM・デジタル施策を組み合わせた精度の高いアプローチへ移行
  • イベント・体験型の価値向上:テクノロジーを駆使した高度な体験設計やコミュニティ形成の場として、リアルイベントの価値が再定義されている

プロモーションメディアの活用は、広告効果を最大化するための重要な手段です。

「リアルとデジタルの融合」という潮流のなかで、その役割は今後もますます多様化・高度化していくでしょう。

各メディアの特性を理解し活用することで、より効果的なマーケティング戦略の展開が期待されます。

広田 誠一